
日光から尾瀬までの縦走登山、その2日目は女峰山、小真名子山、大真名子山といった日光連山を構成する3つのピークへの登頂がメインの一日でした。前泊した小丸山山頂から赤薙山、赤薙山神社奥社跡、一里ヶ曽根と辿りこの日のメインの女峰山に登頂。展望を堪能した後はこの日の内に志津避難小屋まで向かう予定でしたが、帝釈山、小真名子山と起伏の激しいアップダウンに堪えたのか途中で足に違和感を覚え、この日は大真名子山での行動終了となりました。
『日光から尾瀬その1』の続きの記事となります。
他の日程を見たい方は以下の記事よりリンクを辿って下さい。コース全体の軌跡もこちらに掲載しています。

今回歩いたルートのGPSログです。
山行記録
小丸山→赤薙山

この日は当初では大真名子山より先の志津避難小屋まで向かう長丁場の予定だったので、未明より身支度を始めます。
その頃に麓の方を見るとまだまだ夜景。正面に前日お酒調達した今市の市街、その右下に日光の市街。中央奥の一際大きく見えるのが宇都宮の市街という位置関係。
[3:59]小丸山出発
ギリギリ3時台に出発。日の長い6月という事で、東の空は既に赤味を帯びていました。

赤薙山方面の登り。既に足元も薄明るかったので最初からヘッドライト無しで進んでいく。
振り返り東側の展望。出発して暫くの間、木々の少ない開放感のある道が続く。
進む先を見上げた所。左側の三角形がこの日最初のピークである赤薙山です。
日の出直前の空の様子。高原山の背後の辺りが一際明るい。


高原山越しの日の出。そちらの方面のみ雲が多い為か綺麗には見えず、滲むような形になりました。
日の出後の東方面の展望……日が昇ってくる辺りを除いて雲はほぼ皆無。女峰山を登るこの2日目は前半部のメインと据えていたので好天なのは何より。
赤薙山が少しずつ近付いてきた所。小丸山からのコースタイムは70分程度で、道自体は比較的歩きやすい。
更に近付く赤薙山。この辺りから女峰山日帰り往復の人にちらほら追い抜かれる……大荷物見てどちらにと尋ねられ、尾瀬沼までと答えたら爆笑されました。
まだまだ陰影の濃い東の空。前日と違い、高原山の左背後には那須岳が見えている。

周囲に陽光が注いできた頃の風景。

高原山と朝日。この辺りでようやく太陽が円形に。
少し進んだ先から同方面。この辺りは笹原で開けていて雰囲気が良い。


赤薙山の山頂に近付くにつれて若干痩せ尾根気味に……以降は一里ヶ曽根までの間、樹林帯メインの道となります。


赤薙山の山頂手前の雰囲気。時間的にはまだ5時過ぎですが、振り返れば日も既に高くなっていました。
赤薙山→赤薙奥社跡→一里ヶ曽根独標

[5:20-5:30]赤薙山
本日最初のピークである赤薙山に到着。鬱蒼とした山頂には赤薙山神社が鎮座しており、木造であるものの立派な鳥居が立つ。
山頂から西側に進むと展望が開けた所が。これから登る女峰山が中央右に……そして、翌日登る男体山が左奥に見えていました。
男体山の左側に見える遠くの山々を望遠で。この日も空気が澄んでおり、富士山や奥秩父山塊といった山々が鮮明に見えました。奥秩父の一番右に見える小川山の更に右奥にはかなり薄いですが南アルプスも。

富士山の望遠。正午近くなると気温が上がり霞んでしまいましたが、この時間帯は肉眼でも鮮明に見えました。
赤薙山から女峰山方面に進みます。これまではハイキングコースに近い道でしたが、以降は一転してアップダウンの多いワイルドな道に……霧降高原の案内板にここから先の記載が無かった意味がよく分かる。


岩がちな稜線という事でイワカガミが多く咲いていました。


やや急峻な登り下りが続くものの、比較的よく整備されていて歩きやすい。難路という程のものではないです。
稜線上の開けた所から女峰山方面。正面に見えるピークに赤薙山神社奥社の跡地ある。
再び奥秩父山塊の望遠。小川山の右側に見えるのは南アルプスの仙丈ヶ岳や白根三山。奥秩父山塊についてもピークの一つ一つ細かく見える。
奥社跡への登り。険しいので中々近付けない。

登りの後の急峻な下り。


新芽とイワカガミ。6月らしい植生。

樹林帯の中の道。奥社跡に近付くにつれてアップダウンも徐々に緩やかになってきました。


[6:29-6:37]赤薙山神社奥社跡
奥社跡のピークに到着。先程の赤薙山山頂にあった神社の奥社が建っていたとされる場所ですが、跡という通り現在は何も残されていない。
全体的に鬱蒼とした山頂ですが高原山方面のみ開けていました。

樹間から見えたのは日光の清滝辺りの家並み。


バイカオウレンとイワカガミ。イワカガミはこの辺りの区間では特に多く見かけました。


奥社跡から一度登り返して2209mピーク、それ以降は植生が変化しシャクナゲの多い道となります。


道中のシャクナゲ。次のチェックポイントである一里ヶ曽根までの間、起伏の少ない平坦な道が続く。
木々の途切れた所から女峰山……平坦で距離が稼ぎやすいのか、気付けば結構近付いてました。その左奥の男体山は角度的なものか鋭鋒のようにも見える。


平坦な道程の様子。この日は土曜日だったので人通りも多めでした。
一里ヶ曽根独標→女峰山

[7:35-7:51]一里ヶ曽根独標
樹林帯を抜けた所が一里ヶ曽根。ちょっとしたピーク上にあり、周囲に遮るものがないので展望は抜群です。
一里ヶ曽根から女峰山。ここからコースタイム80分なので、あと一息といった所……間に多少の起伏はありますが標高差はそこまででもない感じ。

女峰山の山頂方面の望遠。
一里ヶ曽根からの展望……ほぼ360度の展望です。正面に見えるのが先程越えてきた赤薙山や奥社跡のピーク。その背後には広々とした関東平野。
こちらは北側の展望。会津駒ヶ岳や那須岳といった山々もよく見える。
同方面の望遠。

引き続き女峰山に向けて進みます。


一里ヶ曽根から一旦下り鞍部付近の様子。立ち枯れした木々が多い。


鞍部から少し登った所に水場の分岐がありました。志津避難小屋まで辿り着ければそこで汲めるのでここで敢えて汲む必要は無いのですが……水量豊富で美味しそうだったので1リットルほど汲んでおく事に。(これが後に役立つ事になる)

水場の分岐から再び登り。急登という程ではないです。
ふと横を見ると女峰山。右から二番目に見えている台形型のピーク上に女峰山の三角点が置かれていますが、最高地点である山頂そのものは重なってしまっていて見えない。

暫くは緩い登り下りの繰り返し。
開けた所から再び女峰山。手前の鋭鋒が左に移動し、先程の三角点ピークの右の所に女峰山の山頂が見えました。更に右側には登頂後に歩く帝釈山方面の稜線も見える。
こちらは反対方向、歩いてきた方面の稜線。


暫く緩やかな尾根歩きでしたが、この辺りから次第にアップダウンが急峻になる。
険しくなってきたと同時にコース上も開けてきました。こちらは一里ヶ曽根からも見えた北方面の山々。山肌に雪が残る会津駒ヶ岳が一際目を引く。
北方面の望遠。後に女峰山の山頂から山座同定しますが、燧ヶ岳や越後三山といった新潟方面の山々もよく見える……そして今回のゴールである七入は左に見える燧ヶ岳の裏側。本当に歩けるのか?と、ちょっと気が遠くなる。
女峰山にだいぶ近付いてきた所。山頂には何人かの人の姿が見えます。
少し進んだ所から再び女峰山。路面はザレ気味ですが、ここも難路という程ではないです。

ちょっとしたザレの急登。区間は短い。
歩いてきた尾根道を振り返る。高原山の手前辺りが先程通った一里ヶ曽根でしょうか。
女峰山への最後の登り……かと思ったら、こちらは先程見えていた三角点ピーク。山頂はもう少し先のようです。
三角点ピークの登りの途中から振り返る。時刻は9時頃ですが、既に下山を始めている人も居られました。
先程のピークを登りきった所の三角点。小丸山では近くに見えていた麓の日光の町並みも既に遠く霞んでいました。
三角点ピークから女峰山山頂の人だかりを臨む。


道中で咲くミネザクラ。6月登山の時だけ見られる稀有な桜。
女峰山→帝釈山


[9:26-10:10]女峰山
この日のメインである女峰山に到着……ロング縦走の最初の登りという事で体力的にキツめでしたが無事に到着。
唐沢小屋方面との分岐点には二荒山神社別宮である瀧尾神社の奥社が鎮座していました。山頂はそこから少し登った所のようです。
女峰山の山頂の雰囲気。予想よりだいぶ狭い山頂で、人も多く入れ替わり立ち代わりといった雰囲気でした。
女峰山からの展望。切り立った鋭鋒という事もあり完全な360度……こちらはこれから向かう帝釈山、小真名子山、大真名子山、男体山方面。この起伏の激しさ、尾根というよりは独立峰がそれぞれ並んでいるようにも見える。

中でもやはり存在感あるのは男体山。対をなす女峰山とは標高わずか3mほどの差。
大真名子山の上部、日光白根山の左側には浅間山と四阿山が薄く見えていました。

浅間山の望遠。
山頂から北側を中心とした展望。誰かが口にした「日光白根山ってどこにありますか?」という疑問から派生し、その場に居合わせた各々(自分含む)が地図を取り出して山座同定大会が開催。楽しいひと時。
上の写真を元に実際に山座同定してみました。日光白根山は小真名子山の奥あたりに見えています。
崖の方に少し寄って同方面。
気になるのは雪を被った北方面の山々。燧ヶ岳に会津駒ヶ岳に越後三山……眺めていると、その更に奥にも何かが見えている事に気が付いた。
日光白根山から高原山までの広い範囲の望遠。かなり薄いですが、上越国境辺りの山々も見えています。
同方面を最大まで望遠してみたもの。那須岳と会津駒ヶ岳との間の雲の上に何かが見えていると思い念入りに写真を撮りましたが……帰って調べてみると、飯豊連峰や吾妻連峰が見えていた事が判明。
山名入りです。妙高山や火打山、北アルプスの白馬岳が分かりやすく見えていたのも驚き。


山座同定大会で仲良くなった人に色々な構図で撮ってもらいました。写真を撮ってもらったら載せる主義なので2枚ほど。

次なるピークである帝釈山に向けて出発します。先行するのはこの日の内に男体山を越えて中禅寺湖まで下るというトレランのグループ……健脚すぎ。

岩の隙間に可憐に咲くツガザクラ。
正面には帝釈山、小真名子山、大真名子山、男体山と順々に続く。帝釈山の背後には似たような山容の太郎山も。
女峰山の山頂を振り返る。こうしてみると凄まじい鋭鋒ですね。槍の穂先みたい。
坂を下りきった所から同方面。帝釈山までの間は一部が岩稜帯となっています。


登り下りの様子。急峻ですが別段道は悪くはなく比較的歩きやすい。
この区間は全体的に展望が開けており、景色を眺めながらの尾根歩きを楽しめました。

帝釈山とその手前の岩稜帯を望遠で。
岩稜帯の様子。見かけだと険しそうですが、そこまで苦労はせず。
[10:28-10:32]専女山
岩稜帯を越えた所が専女山の山頂。女峰山と帝釈山のほぼ中間に位置しています。
専女山から女峰山。やはり際立った鋭鋒という山容。


帝釈山までの登り返し。鞍部からの標高差はそれ程ではないですが、傾斜はそこそこ急峻でした。
帝釈山の登りの途中から女峰山。女峰山はここから見た形が一番かっこよかったかも。

女峰山の山頂の望遠。自分が居た時以上に人が多く、賑わっているようでした。
帝釈山→富士見峠→小真名子山

[10:47-11:09]帝釈山
帝釈山に到着。女峰山と比べると山頂は広々とした雰囲気で、休憩してる人も何人か。
帝釈山からの展望。女峰山からは見えづらかった太郎山がよく見えています。4つの独立峰が並んでいるような形ですね。
こちらは北方面の展望。先程まで居た女峰山から距離的には大して進んでおらず、まだ近い所に見える。

次に目指すピークは小真名子山ですが、まずはその間の鞍部の富士見峠まで下ります。標高差400mの結構な下り。


富士見峠までの下り。これまでの道と比べるとやや荒れ気味で、出っ張った木々がザックに引っかかって歩きにくい。

倒木を潜る箇所も。ここは腹這いになって通過しました。

[12:12-12:22]富士見峠
鞍部の富士見峠に到着。ここから小真名子山へ300mの登り返し。
富士見峠の雰囲気。林道が通じているという事もあり広々としている。

小真名子山への登り。最初はこれまで同様の樹林帯の中を進む。


徐々に岩が増えてきた所。足元には女峰山でも見かけたツガザクラが。

途中からガレ場となります。傾斜が急な上に浮石だらけでかなり歩きにくい……暑さも相まって過酷な登りでした。


ガレ場の登りの途中。浮石に注意しつつ進む。
振り返り、富士見峠越しの帝釈山。大きく下って大きく登る……日光連山のキツさを体感中。

帝釈山の望遠。右背後には女峰山が見えます。
ガレ場のトップから同方面。ここを下るのは嫌だろうなーと思いながら登ってました。


ガレ場地帯が終わると樹林帯の急登に……所々で補助ロープが整備されている。

小真名子山の山頂手前の急登。両手を使って登ります。

急登を登りきった所から帝釈山と女峰山。再び目線の高さが近付いてきた。
小真名子山→大真名子山

[13:21-13:40]小真名子山
小真名子山に到着。後に巡る大真名子山と比べると平地の多い、広々とした山頂でした。
小真名子山から北方面の展望。反射板が山頂に建っており、そちらの方面は開けていて眺めが良いです。
こちらは越えてきた帝釈山、女峰山方面。
小真名子山の山頂一帯の雰囲気。既に正午を過ぎる時分ですが相変わらず快晴。

大真名子山方面に僅かに進んだ所に大きめの山頂看板がありました。
次なるピークの大真名子山を目指して進みます。鞍部の鷹の巣まで200m下り、そこから250m登るといった形。険しい。


鷹の巣までの下りの様子……この辺りで足に違和感が。大荷物でここまでアップダウン激しいルートを歩く事はそうそう無いので、予想外に負担が掛かってしまったようです。
過去の大峯奥駈道の山上ヶ岳→吉野の時のようなコースタイム2倍かかるようなレベルの痛みでは無かったですが、まだまだ先は長いのでこれ以上ダメージが増えないように慎重に下っていく事に。

[14:12]鷹の巣
200m下りきって鷹の巣。先程の富士見峠と違って、こちらの鞍部は他に道が通じていません。

大真名子山への登り。足の違和感も登りではそれほどでは無いですが、負担が掛からないようにそろそろと登る。


小真名子山の登りと比べると傾斜はだいぶ緩やかでした。

振り返り小真名子山。この辺りのアップダウン、まだ序盤で荷物が重い事もありますが、今回の行程の中では特にきつい区間だったかも。
この日はもうずっと晴れかと思ったら急に雲が増えてきました。女峰山も気付けば雲の中に。
大真名子山への最後の登り。傾斜は緩く歩きやすいですが。


正面には翌日登る男体山。足元にはウメバチソウ。男体山も間に鞍部の志津乗越を挟むのみで、随分と近付いた印象。

[15:40]大真名子山到着
大真名子山に到着。コースタイムでは1時間と少々の下りで予定していた志津避難小屋まで行けますが、そこまでの標高差は600m。足の調子が悪いという事もあり、大事を取って本日はここで早めの行動終了としました……女峰山手前の水場で多少汲んでおいたのが役立ちました。
山頂の雰囲気としては……こちらも日光の山らしく信仰深いようで、山頂には御嶽神社と青銅製の立派な蔵王権現像が鎮座していました。
西側の展望。先程、女峰山の辺りに滞留していた雲が流れてきたようでこちらの方面はやや薄暗い。しかし太郎山、日光白根山、燧ヶ岳、会津駒ヶ岳といった山々は相変わらずよく見えていまます。
こちらは、これまで歩いてきた女峰山と小真名子山の方面。雲は流れ再び快晴に。
暫くして、太陽が地平線に近付いてきた頃の山頂。
夕日と山々。シルエットの世界。
北西側、金精山から会津駒ヶ岳にかけての山々。太郎山の後ろに見える燧ヶ岳、平ヶ岳、その間の中ノ岳の並びが特に印象的でした。

夕日を浴びる蔵王権現像。平安貴族のような衣冠束帯姿が印象的。
御嶽神社越しの女峰山。山頂はかなり狭い。
女峰山を望遠で。日光連山の中でも屈指の険しさと言われている通りきつい山でした。荷物の重さもありますが、中禅寺湖からの男体山日帰りの十倍はきつかった……。
帝釈山から女峰山にかけての望遠。山容も切り立っていて格好いい……等と、ぼんやりと眺めながら日本酒を飲み本日は終了。アルコールのパワーによるものか、足の違和感もこの頃にはだいぶ和らいでました。
『日光から尾瀬その3』に続く※作成中



































































