旧碓氷峠から浅間隠山その2(鼻曲山→二度上峠→浅間隠山→浅間隠温泉郷→須賀尾峠→高ジョッキ)
この日は浅間隠山の登頂という今回の登山におけるメインとも言える一日でした。鼻曲山にて日の出を鑑賞した後は前日に引き続き尾根筋を氷妻山、獅子岩と辿り二度上峠へ。そこからの少々纏まった登り返しを経て辿り着いた浅間隠山の山頂は評判通りの好展望で暫し景色を堪能。以降は北側に伸びるシャクナゲ尾根経由のコースで一旦浅間隠温泉郷に下山し、そこから更に長野原方面に舗装路上を進み須賀尾峠、そして展望地として知られる高ジョッキに僅かに登り返した所で日が沈んだので行動終了としました。
『旧碓氷峠から浅間隠山その1』の続きの記事となります。
今回の登山(全日程)のGPSログです。
鼻曲山からの展望(日の出見物)
午前4時頃の鼻曲山の山頂からの夜景です。この日は雲の多かった前日とは打って変わって雲一つと無い好天。そして冬場という事で空気が澄んでおり、相当遠くまで見通せており、この時点で既に都心部にある東京スカイツリーが見えていました。
さて、前回記事でも触れましたがこの日は2022年ワールドカップの日本対スペイン戦が行われる日で、プレーオフは午前4時。普段であれば見る為にわざわざ早起きして……となりますが、この早朝時間帯に起きているのが当たり前の登山中では渡りに船。試合の経過を眺めながら朝食を摂ったり準備を進めたりしていました。
1点のビハインドという状況でハーフタイムに突入……外の様子を見に出てみると、次第に東の空が明るくなり始めていました。
前日は大半が雲に埋もれていた奥秩父山塊の背後、甲武信ヶ岳と北奥千丈岳の間には富士山の頭が見えました。
徐々に白っぽくなってきた空の様子。この時点では雲は殆ど無く、好天が期待できそうです。
東の空、地平線近くの赤味が強まった一点を望遠で。日が昇ってくる方面ですが、その付近には若干雲があるようです。
日の出の様子。雲が多いので綺麗な円形には見えませんが、陽光が雲を照らすこうした見え方も最近は好きです。
地平線近くの雲と、その少し上の雲との間。サンドイッチのように挟まれた朝日を臨む。
日の出と空全体の様子。白かった空の色が次第に澄んだ青色と変わりつつある。
雲の層を越えて、ようやく日の出らしい見え方となりました……スペイン戦も後半スタートから2点の連取で勝ち越し。景色の変化と試合の経過の両方を楽しめた贅沢な朝のひとときでした。
奥秩父山塊や関東平野方面。途中で木の枝が掛かっていますが、この日は主峰と言えるピークの殆どが見渡せました。
やや低い所に見える妙義山の望遠。分かりやすく見えているのが表妙義で、その手前にある裏妙義は影になってしまって少々見づらい。
朝を迎えたと言えるくらいの空の色となっていました。
再び富士山の望遠。距離にして120km弱と結構離れているのですが、冬場で空気が澄んでいるのか鮮明で、剣ヶ峰もはっきりと見えていました。
すっかり高くなった朝日を単体で。
朝日とその周辺の様子。陽光に照らされオレンジ色に染まった雲が美しい。
更に日が高くなり、空の色が変わりつつある頃の全体の様子。
日中とあまり変わらない程に明るくなったという事で、再び奥秩父山塊方面の望遠。奥多摩や秩父周辺の山々や都心の方のビル街も見えています。
色々な山が見えるので山名入り写真を作ってみました。山麓部から奥秩父山塊最高峰の北奥千丈岳までの間、見えるべき全てのピークが見えているのではないかと言える程によく見えている。
こちらは関東平野の望遠。こちらの方面は意外と雲が多く、本来であれば見えるはずの筑波山はこの時点では影も形もありませんでした。
左の写真は東側、両毛付近の山々が少し込み入っている辺りの望遠。手前の町並みには前日も見えた前橋にある群馬県庁のビルが見えています。
右の写真は都心方面の望遠。先程の山名入り写真にも記載しましたが、スカイツリーや新宿副都心のビル群も細かく見えています。
最後に山頂に置かれていた狛犬のような置物を。傷一つ無く綺麗なので、置かれたのは割と最近のように思います。
[7:49]鼻曲山(大天狗)出発
鼻曲山を出発します。サッカー鑑賞に日の出鑑賞、その後は展望を眺めたりしていて遅い時間帯になってしまいました……しかし日の短いこの季節、まだ周囲に人の気配は感じられず。
若干笹に覆われた尾根筋を進んでいきます。夜間はだいぶ冷え込んだようで足元には霜がびっしり。
[7:52-7:59]鼻曲山(小天狗)
大天狗から僅かに進んだ所で小天狗のピークに到着しました。地図を見るにこちらが正式な山頂のようで三角点が置かれています。
小天狗からの展望。こちらは西側に大きく開けており、先程木々に隠れてしまっていて見えなかった奥秩父山塊の右側(西側)や南アルプス、八ヶ岳も見えています。
奥秩父山塊西側の望遠。北奥千丈岳の右側には金峰山や小川山、御座山等が見える。
奥秩父山塊から南アルプス、八ヶ岳までの望遠を繋げてみたもの。比較的近くにある八ヶ岳は稜線上が雲に覆われてしまっておりピークの判別はできませんが、それより距離的に遠い南アルプスは概ね鮮明に見えている。
山名入り写真です。南アルプスに関しては狭い範囲ながらも結構色々な山が見えていました。
同方面を更に望遠したもの。ここまで望遠すると金峰山の五丈石も見えます。
南アルプスの望遠です。手前の黒々とした山が鳳凰三山、右奥に白根三山という並び。
こちらは浅間山方面……ですが木が茂っていて見えません。こちらの方面は二度上峠まであまり見えませんでした。
鼻曲山→氷妻山→二度上峠
小天狗を出発します。こちらも中々展望の良いピークでした。
少し進んだ所で国境平方面の分岐。名前の通り県境(群馬県と長野県)にあたる場所で、鼻曲山登山における最短コースの登山口とされています。その分岐を横目に二度上峠方面に進もうとするといきなり笹薮が……しかし藪が濃かったのは分岐近くのみですぐに普通の道となり安堵。
急坂を下っていくと正面には次なるピークである氷妻山、そして浅間隠山が見えてきた。
急坂を下っていき、そこから先程まで居た鼻曲山を見上げる。鞍部までの標高差は250m、思ったより起伏が激しい尾根道です。
坂を下りきった後は暫く緩やかな広尾根となります。陽の光が樹間から降り注ぎ、明るい雰囲気。
氷妻山が目前というと所に見えてきました。こちらの登り返しは100m足らずと大した事はありません。
[8:55]氷妻山
短い登り返しを終えて氷妻山に到着。全体的に枝木が生い茂っていて展望はありませんが、枝の間から浅間隠山が見えています。
こちらは氷妻山の山頂から反対側。先程登った鼻曲山が既に遠くに見える。
鼻曲山の望遠。左側の出っ張りが大天狗でしょうか。碓氷峠方面から見上げた時よりは鼻曲感ありますね。
浅間隠山を眺めながら二度上峠方面に進んでいく。下り一辺倒という訳ではなく、途中幾つかの起伏を越えていく。
樹間から浅間山も見えました。
途中の獅子岩付近は若干険しい所がありますが、危険箇所という程ではありませんでした。
獅子岩の登り返しの先には開けた場所がありました。本日の目的地である浅間隠山の全容が拝めますが、まだ少しばかり距離を感じます。
獅子岩からの浅間隠山。山容はなだらかでありながらも、周囲に似たような高さのピークが無い為か孤高さを感じさせる。
浅間隠山の右側に見えた稜線。日光白根山や尾瀬周辺の山々が見える方面ですが、粗方雲に隠れてしまっている。一方、手前の榛名山や赤城山といった山は前日同様よく見えています。
獅子岩まで来れば二度上峠まではあと僅かという所。尾根筋を歩いていると峠越えの道路が見えてきました。
二度上峠→浅間隠山
[9:50-9:57]二度上峠
二度上峠に到着しました。高崎と嬬恋村方面を結ぶ道路上のサミットで、付近は展望台として整備されていました。巨大な案内パネルと、駒髪山へと続く石段と鳥居が印象的。
二度上という地名の発祥は意外と新しく、かつてこの付近に存在した草軽電気鉄道の二度上駅(Z字の通過不能型スイッチバックが存在し、方向転換しながら二度上がる様が由来)からそのまま名付けられたという。
二度上峠から西側の展望。麓を挟んですぐ先という所に浅間山が見えています……しかし思ったよりも雲は多く、すぐにでも上がってきそうな気配が。
浅間山方面を少しだけ望遠してみたもの。右側には四阿山がありますが、稜線上に雲が掛かっていてピークの判別はできませんでした。
浅間山の山頂の望遠。碓氷峠から10km近く北上した事で見え方が変わり、やや雪が多く見られるようになりました。
二度上峠からは浅間隠山の登り返しとなりますが、少しの間だけ道路沿いを進んでいきます。左側の階段から続くコースは付近の駒髪山の山頂まで続いていますが、あまり時間に余裕が無いので今回はスルーする事に。
こちらは浅間山とは反対側、榛名山や赤城山が見える方面。すぐ右の所に見える特徴的なピークは前日通過した鼻曲峠から東側に伸びる尾根上の角落山です。
同方面の望遠。榛名山は距離が近いという事もあって細かいピークの一つ一つが見えています……その奥には赤城山の最高峰である黒檜山が見えますが、こちらは雪が積もっているのか若干白くなっている。
浅間隠山の登山口まで暫しの舗装路歩き。それなりに重要な峠道のようで車通りもそこそこ多いです。
10分ほど歩いた所で登山口の駐車スペースに止まる車が見えてきましたが……平日だというのに満車に近い状態でした。流石は200名山、それなりに人気のある山のようです。
[10:09-10:13]浅間隠山登山口
浅間隠山の登山口に到着しました。ここから山頂までのコースタイムは1時間45分、標高差400mの本日一番の纏まった登り返しとなります。
登山口に立つやけに巨大な看板が印象的でした。川浦富士という別称もあるらしいです。
浅間隠山の登山道の様子。人通りもこれまでの登山道と比較して段違いに多いようで、ハイキングコース同然に整備されている。実際、既に登頂を済ませた方々とすれ違う事もちらほら。
登り始めの急坂を越えると、以降暫くは起伏の少ない尾根のような所を歩いていく。樹間からは徐々に距離を詰めつつある浅間隠山が見えました。
これより急登に差し掛かる所で浅間隠山の山頂方面を見上げる。青空が鮮やか。
地図には記載されていませんが、途中で北軽井沢方面に続くというコースが分岐していました……あまり歩かれていなそうな雰囲気ですが、確かに踏み跡がある。
急登を登り終えた所から振り返る。枝が濃くて少々見づらいですが、スタートの鼻曲山も見えています。
北東方面の樹間からは中之条の市街地、その左手前という所には翌日帰り道で立ち寄った岩櫃山が見えています。
振り返ると鼻曲山が綺麗な形で見えていました。標高差は200m程あり、既に見下ろすような形となっていた。
こちらは南東側、関東平野方面。予想通り雲が流れてきました。
東側の展望。山頂が近付き、次第に視界が開けてきました。相変わらず日光や尾瀬といった方面は雲に覆われていて見えません。
山頂手前から南側、鼻曲山方面の展望。標準コースタイムは3時間半、思ったより距離がありましたね。
浅間隠山からの展望
[11:41-12:14]浅間隠山
今回の登山におけるメインである浅間隠山に到着。浅間山を間近に臨める絶好のロケーションですが、登っている間に雲が上がってきてしまい山頂部が見えなくなってしまいました……浅間隠山という山の名前を体現しているようで腑に落ちる所もあったり。
山頂一帯の様子。展望の良いピークという前評判通りの開放感のある山頂でした。登山者の姿も多く、入れ代わり立ち代わりといった雰囲気。
こちらは東側、もう何度も見えている榛名山や赤城山、関東平野が見える方面。雲の漂い方が少し不思議な感じ。
榛名山と赤城山の望遠。その右奥には朝の段階では見えなかった筑波山も確認できます。
こちらは関東平野方面。空気が澄んでいる為か家並みの細かい所まで見通せます。
同方面を望遠したもの。平野部の右手前、高崎の市街地の奥には利根川の流路も見えました。
最大まで望遠したものを繋げたもの。朝の鼻曲山から見た時と同様、スカイツリーを始めとした都心方面の高層建築物も薄いながら見えています。
妙義山の岩峰群の奥には奥秩父山塊の雲取山と芋ノ木ドッケの並びが見えました。
こちらは北東側の上州武尊山……が見えると思われる方面ですが、こちらは雲が多く山の形がうっすらと見える程度。
北東方面の山麓部の望遠です。左の写真はこれから下る温川沿いの浅間隠温泉郷で、右は先程も樹間から見えた中之条の市街地や岩櫃山など。
こちらは浅間山や鼻曲山が見える南西方向の展望です。浅間山は二度上峠の時点では完全に見えていたので、登頂がもう少し早ければ……と悔やむ所。
同方面の望遠です。浅間山は雲が掛かってしまってますが、その背後の千曲川沿いの町並みは見通せます。
本日のスタート地点である鼻曲山の望遠。右側のピークが大天狗で、左に金山、留夫山といった並び。
鼻曲山と上空に漂う雲の様子。
朝の時点では見えていた富士山は完全に雲で見えなくなっているかな……と思いきや、雲の隙間の所に僅かに見えていました。
浅間山の南側、山麓部の町並み。小諸や佐久といった辺りのようです。
同方面の望遠。背後には蓼科山や北八ヶ岳らしき稜線も雲の間から僅かに見えていますね。
立ち去り際、浅間山をバックに1枚撮って頂きました。
浅間山の雲が流れてくれる事を期待して暫し粘ったのですが、最後まで取れてくれませんでした。
浅間隠山→シャクナゲ尾根→浅間隠温泉郷
浅間隠山から北側、浅間隠温泉郷方面に下山します。地図上ではシャクナゲ尾根と記載されたこのコース、二度上峠からと比べて長く標高差もあるので人通りは多くないです。この日も自分以外の誰一人と通っていない様子でした。
1607mピークとの鞍部から主稜線を外れて支尾根を進んでいきます。シャクナゲ尾根とはこの支尾根の事を指すらしい。
人通りは少なそうですが、全体的に道は良く整備されていました。
シャクナゲ尾根から先程まで居た浅間隠山を振り返る。既に正午を回った時間帯、東斜面という事で日が差し込まない為か全体的に陰影が濃い。
榛名山や赤城山を眺めながらの下り坂。上越国境方面の雲は相変わらず重々しい。
少し進んだ所から再び同方面。人通りの少ないコースという事で勝手に地味で鬱蒼とした道を予想していたのですが、思ったよりも景色の良い道でした。
シャクナゲ尾根は概ね歩きやすい道でしたが、途中には岩場のような箇所も。
岩場を下り終えたら所から先の急坂のトラバース。季節柄、落ち葉が堆積していて滑りやすく慎重に通過した。
落ち葉のトラバースを終える頃には麓もだいぶ近づいていました。
以降は緩やかな尾根道となります。道は歩きやすく道標も多い。
既に随分と高い所にある浅間隠山を見上げる。付近には熊避けの缶(ハンマーで叩いて鳴らす)が吊るされていましたが、流石にこの時期は冬眠中でしょう。
更に先に進むと下の方に沢が見えてきました。浅間隠温泉郷や吾妻川に向かって流れる温川の上流で、以降はその沢に沿って下っていくようです。
沢沿いに下った後の道の様子。何度か渡渉がありますが、水の少ないこの時期なのでどこも容易に渡れました。
沢沿いの道は落ち葉に埋もれていて若干分かりづらい所もありますが、人通りは少ないとは言え一般コース。道標やテープも豊富なので迷う事は無さそう。
沢沿いの道と道標。この付近で犬を連れて猟をしている方に遭遇。登山口に車が無かったので、まさか人が入っているとは思わなかったと驚かれてしまった……間違えて撃たれなくてよかった。
不自然に抉られた看板……これはアレの仕業でしょう。
途中からかつて林道でも通されていたかのような所を歩いてきます。その少し先で川の水が橋の上に溢れている箇所が。
この橋の上の渡渉は先程の沢沿いの所と比べて深く、通過にやや難儀しました。上流部を飛び石で渡って何とか凌ぐ。
[13:56-14:04]シャクナゲ尾根登山口
北側の登山口に到着。人気のないコースの割には立派な案内看板が設けられている。紅葉の季節はそれなりに人が入っているのでしょう。
登山口とは言え交通手段が全く無い場所なので、以降もそのまま林道を歩いていきます。
林道をひたすら進んでいく。樹間に見える青空が妙に鮮やか。
やや開けた所から周囲の山並み。
杉林の中の林道歩きをひたすら1時間。
地図上にゲートとある箇所まで来ました。
ゲートを越えた先はちょっとした集落が広がっているようで、幾つかの人家や耕作地がありました。
[14:59-15:16]不動ノ滝
更に歩いた先には不動ノ滝という見所があり、道路上からも見る事ができる。
展望台越しに不動ノ滝。更に上流に進んだ所には滝乃沢古宿の滑田流れというナメ沢のような景勝地があるらしく、散策路が続いているらしいです。
既に日が傾き始めた時間帯。寄り道している余裕はあまり無いので、今回は手前の不動ノ滝を見るだけに留めました。
不動ノ滝を越えた頃には周囲の山も一層低くなり、家並みも増えてきました。集落の中心が近付いてきたようです。
途中で放し飼いの犬に遭遇……普通にマナー違反ですが、林道歩きしていると結構見かけます。相手にせず進んでいくと知らぬ間に居なくなってました。
犬に吠えられながら歩いていると、道端の小高くなった所に不思議な石像が。
温泉街である浅間隠温泉郷はこの付近にあり、温川を渡った対岸に幾つかの温泉宿があるらしいです。江戸後期頃の開湯の温泉地で、昭和より以前は湯治場として栄えたという。
日没までまだ少し時間がありますが、見上げればくっきりとした月が見えました。
浅間隠温泉郷→須賀尾峠→高ジョッキ
[15:39]清水バス停
須賀尾峠方面へ続く峠道の分岐に到着。この分岐を中心に広がるのが清水の集落で、付近には自治体運行のコミュニティバスのバス停も置かれています。こちらの路線は朝の時間帯以外は電話予約制のデマンド方式との事。
要予約とは言え、これを乗り継げば吾妻線の駅まで辿り着けそうですが、少し歩き足りない気がしたので今回は利用しませんでした。
左が清水集落のメインストリートで、すぐ左の所にはバスポールが立っています。そのまま道なりに歩けば東吾妻町の坂上集落(旧坂上村の中心)や吾妻線の郷原駅まで行き着くのですが、麓の道路を延々と歩くのも面白味がないので、今回は峠道を北上して須賀尾峠を越え、長野原草津口駅に向かう事に。その途中に高ジョッキという展望の優れたピークがある事も決め手の一つでした。
日没が近付き、辺り一帯の陰影も一層濃くなってきた頃。
須賀尾峠方面へひたすら歩いていく……駅まで無理矢理繋げる為の舗装路歩きでしたが、地味に長い……後々考えると素直に清水からバスに乗ればよかったかなと。
舗装路歩きとは言え須賀尾峠まで300m、その後登った高ジョッキまで400m以上。数値的には結構な登り返しでした。
辺りがすっかり暗くなり始めた中、振り返るとお昼に登った浅間隠山が見えました。
黙々と林道歩きを続けるのもしんどいので、時々振り返って適度に展望を楽しみながら進んでいく……が、途中で日没となり次第に薄暗くなってきた。
[17:06]須賀尾峠
峠道の最高地点である須賀尾峠に到着しました。高ジョッキへの登山道はここから伸びていますが、既に辺りも暗くなってきたのでそろそろ行動終了といった所。
高ジョッキはそれなりに人気のあるピークのようで道中の案内は充実しており、暗闇の中でも問題なく歩けました。
[17:30]高ジョッキ新三角点
高ジョッキの三角点が置かれた場所に到着。以降は岩稜帯で開けた場所が無くなりそうなので、この日はこれにて行動終了としました。
次回記事『旧碓氷峠から浅間隠山その3』に続く