山とか酒とか

登山やお酒を始めとした趣味全般を雑多に、また個人的に有用だと思った情報を紹介しています。

上信越国境登山その2(稲包山→三坂峠→上ノ倉山→上ノ間山→白砂山→堂岩山水場)

前回記事『上信越国境登山その1』からの続きです。

inuyamashi.hateblo.jp

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この日は前日宿泊した稲包山から更に尾根伝いに西進、ぐんま県境稜線トレイルと呼ばれるコースの新規開通区間を歩きました。セバトノ頭、上ノ倉山、上ノ間山といったかつて深い藪に覆われていたピークを一つ一つ着実に越えていく道。良好な整備具合に加えて好展望……体力的にはアップダウンが多く堪える道筋でしたが、なんとか予定通り白砂山に登頂。その後は野反湖まで下山を目指すも既に疲労が蓄積しており牛歩ペース。堂岩山先の水場分岐のテントスペースまでの移動に留まりました。

他の日程を見たい方は以下の記事よりリンクを辿って下さい。コース全体の軌跡もこちらに掲載しています。

【2021年6月】上信越国境登山についての情報と記録 - 山とか酒とか

目次

稲包山→三坂峠分岐

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長い一日は一杯のコーヒーから始まる。テント泊の際、出発前に濃く淹れたブラックコーヒーを呷ってカフェインを摂取するのはここ数年くらいで始めた習慣……というより心がけ。

この習慣が定着する以前は朝はいつもスロースターター気味で、酷い時は朝食後に寝袋に潜って二度寝なんてやらかしを仕出かした事もありました。カフェインは偉大。

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東の空の朝焼けの様子。テントを撤収している最中に徐々に明るくなり始めました……この日は丸一日晴れとの予報でしたが、意外と雲が多いように見える。

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[4:27]稲包山出発

一晩お世話になった山頂を後にします。いざ出発と意気込んだ直後、突如としてガスが舞い上がってきた。

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出発直前の山頂からの展望。何やら西の方から怪しい雲が続々と流れ込んできていました。一転して先行き不透明に。

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出発後、前日通過した分岐に差し掛かる頃には濃いガスの中。加えて前日降った雨で笹が濡れていて膝下がずぶ濡れ……めんどくさがらずスパッツ付ければよかったね。

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しかしガスそのものは薄いのか、時折東の空が明るくなる瞬間がある。振り返ってみると薄ぼんやりとした太陽が浮かんでいました。

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雲の中に見える太陽。一日中ガスに包まれた中の尾根歩きになるのではと危惧していましたが、ただの朝靄のようで安堵。

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これから向かうべき上ノ倉山方面の山塊。物凄い勢いでガスが流れていき、その大きな山体が露わになった。

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登山道の様子。道筋は良いですが全体的に幅は狭く所々で笹の深い道。故に膝下びっしょり。

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ロープの急登と、その脇の辺りに咲いていたイワナシの花。イワカガミ程ではありませんが、こちらも結構な頻度で見掛けました。

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西稲包山に到着。稲包山から鞍部である三坂峠までは下り一辺倒という訳ではなく、小稲包山、西稲包山と小ピークの登り下りを挟む。朝一番の足慣らしとしては丁度良い道。

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スタートの稲包山を振り返る。まだ薄靄が立ち込めており太陽の輪郭線は朧げ。

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こちらは反対側、南西方面の山々。右の方に見えるのが上ノ間山白砂山で、中央左奥には浅間山が見えます。西の空には既に雲は無く、天気も期待できそう。

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浅間山上ノ間山、白砂山の辺りをそれぞれ望遠で。白砂山は右の写真、手前の上ノ間山の右奥に見える尖ったピークです。本日の目的地でもあり、今回の山行における前半部の山場でもある。

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この区間はそこそこ急な傾斜が多かった気がします。前日にストック一本破壊してしまったのが実に痛いですが、木の枝を掴んで支点としながらなんとか下っていく。

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少し下った所からの展望……こちらの方が開けていて全容を把握できますね。正面に見える小ピークの手前の鞍部が三坂峠分岐で、そこから三国スキー場跡方面への登山道が伸びています。白砂山から三坂峠までの新規開通区間を経由する一泊二日行程の登山の場合、こちらから入るか下るかするのが主流らしいです。

その背後には上ノ倉山、上ノ間山、白砂山方面の山々が壁のように聳えている。あの山々を本日中に乗り越えていく。そう考えると中々に気後れしますね。

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少し下った所に三坂峠の標識。しかし分岐は峠を示す付近から少し先に進んだ所にあります。

三坂峠分岐→1,563mピーク→1,766mピーク

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[5:22-5:28]三坂峠分岐

三坂峠の分岐に到着。ここが縦走と下山との分かれ目になります。ここから先が新規開通区間……白砂山まで11kmという標識の圧が凄い。

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分岐に設置されている看板にはなんだか穏やかではなさそうな文言が……実際は立派な避難小屋が新設され水場もその付近に設けられています。ドラム缶小屋のような必要最低限の造りの避難小屋の多く水場の少ない谷川連峰の主稜線と比べても、そこそこ快適に歩ける感じの整備具合だとは思うのですが。

区間エスケープルートは全く存在しないので、悪天候時は怖いものがあるというのは確か。

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分岐から少し先に進んだ所の小ピークからの展望。ガスに覆われていた朝方とは打って変わって澄んだ青空が広がっていました。

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道の様子。なんか稲包山付近の登山道よりも道幅が広く、丹念に整備されているように見えます。左側の奥に薄く見えるのは榛名山

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榛名山辺りを望遠。手前の盆地っぽい所に広がる街は中之条辺りでしょうか……この日は比較的気温が上がった為か若干空気が霞んでおり、遠くの山はいまいち見えませんでした。

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尾根上を延々歩いていく訳ですが、大抵の場所ではこうして南側に展望が開けていました。

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ちょっと木々が茂った感じの道。けど木漏れ日が差し込んでいて明るい雰囲気。道も歩きやすい。

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稲包山方面を振り返った所。左側手前のピークから西稲包山、小稲包山、稲包山と右に向かって並んでいます……太陽もいつの間にかに朝日とは言えないくらいに高く上がってました。

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こんな感じの緊急用の番号表示も随所で設けられていましたが、このコースauだと白砂山辺りまで殆ど繋がりませんでした……山岳域において最強のドコモだと繋がるんでしょうか

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存在感を放つ威容の上ノ間山。あまりにも立派だったので、この時点では白砂山かと思っていました。

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終始歩きやすい道が続いています。道端にはシャクナゲが多く、シーズン時真っ只中という事もあってそこかしこで見掛けました。

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人跡未踏の山の中という雰囲気。

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南側に視界が開けた……大して進んでいないという現実。

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[6:13-6:24]1,563mピーク

指導標に1,563m峰と記載されたピークに到着。名前の通り標高が1,563mの峰という訳ですが、本日の目的地である白砂山は2,139.8m……まだまだですね。

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1,563m峰からの展望。まだ標高は稲包山よりも低いくらいなので、視界が色々なものに遮られてしまいがち。

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奥の方に見える榛名山とか小野子山の辺り。どちらも距離的に近い山なんですけど霞んでしまっています。

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行く先に聳える上ノ間山。目と鼻の先みたいな近さに見えますが、稜線が蛇行しているので、この付近からでもコースタイム5時間以上かかる。 その右奥の白砂山は更に1時間以上遠い。道程は長く。

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広尾根のような場所は大概樹林帯となっています。木々の合間から次のピークであるセバトノ頭方面を見やるも、その手前に聳える1,766mピークが視界を阻む。

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倒木、そしてテープ。若干ワイルドな箇所もありますが問題無く歩ける

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登りの傾斜も徐々に本格的になってきました。

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行く先に見えるのが1,766mピークです。急登はもう暫く続く様子。

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道端のドウダンツツジ。こちらもシャクナゲ同様シーズンの花で何度か見掛けました。

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ドウダンツツジを単体で。一見すると粒状の果実が生っているようにも見える。

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途中のツツジと展望。左側に見えるのがスタートの稲包山ですが、次第に遠のいてきた。

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地味な尾根道を盛りのシャクナゲが彩ってくれる。

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シャクナゲの花を単体で。淡い桃色が美しい。

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偶に展望が開ける以外は基本地味な尾根歩き。修行のような道が延々続く。

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少し歩いた所から再び展望地。高度が上がってきた為か、周囲の山々が若干低く感じられるようになりました。

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南側、榛名山赤城山等といった山々。標高的には現在地と同じくらいです。

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木々の切れ目から上ノ間山。そして道すがらのオオカメノキ。花は癒し。

1,766mピーク→セバトノ頭→ムジナ平避難小屋

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[7:40]1,766mピーク

1,766m峰に到着。前回の1,563mピークから200m刻み……じわじわと上げていく。

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この辺りで一旦樹林帯を抜けて、笹平と呼ばれるエリアに入ります。一帯は笹原が広がっていて展望も相応に良いのですが、日差しを遮るものがない。

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笹平からの展望。一気に視界が開けたなという感じ。

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歩いてきた道を振り返る。左に見える稲包山は既に見下ろすような形となり、随分と登ってきたなという印象。

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暫くなだらかな笹原エリアが続くようです。先に見える山は正面に上ノ倉山、左側に上ノ間山という位置関係。

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南側180度くらいの展望。開放感のある道を行く。

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笹原エリアの終端。ここから再び樹林帯に突っ込んでいきます。

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笹原終端辺りからの展望。左側、谷川連峰仙ノ倉山が大きく見えます。

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前日も見えた仙ノ倉山。圏谷となった斜面にすっぽりと収まるかのような残雪が見えますね。背後には谷川連峰方面の稜線が続いてますが、いつの間にか雲が上がり始め埋もれている。

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[8:21-8:25]セバトノ頭

鬱蒼とした森のような所にあるのがセバトノ頭のピークです。平坦な丘の上のような所で、山頂周囲は非常になだらか。右の花はたぶんウメバチソウ

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セバトノ頭から少し下った所にある水場との分岐。水はまだまだ残量十分でしたが、様子見がてら寄り道。

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[8:32-8:43]ムジナ平水場

水場までのアプローチ用に整備された道を下っていくと、程無くして水が流れる音が聞こえてきました。水量もそこそこ豊富なので通年流れてそうな雰囲気。

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再び尾根上へ。その後は暫くの間、平坦な樹林帯を行く。

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セバトノ頭のピーク方面を振り返った所。水場の分岐はその手前の緩い鞍部にあります。

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明るい雰囲気の笹の道を行く。風が通らず蒸していて結構な暑さ……一足先に夏を謳歌する。

ムジナ平避難小屋→大黒ノ頭→上ノ倉山

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[9:00]ムジナ平避難小屋

ルートの整備の一環で設置されたというムジナ平避難小屋に到着。小屋の建物は結構大きく、積雪期の利用も想定しているのか二階入口も設けられていました。

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小屋前の広場からこれから登る大黒ノ頭、上ノ倉山を見据える。稲包山から見た時は遥か遠くの山々に見えましたが、いつの間にか目前という所まで迫っていた。

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小屋前の広場の様子。テント場として整備されたものらしいですが、広々としていて結構なキャパがある……このテント場が埋め尽くされるような状況には中々ならなそうですが。

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少し登った所から小屋の辺りを見下ろしてみます。よく均された広いテント場、稜線上で風の通りも良く水場は至近……できればここで一泊するようなコースを取りたかったですね。

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奥に見える山々を望遠で。手前のなだらかなピークがセバトノ頭です。谷川連峰も稲包山の辺りから見た時とはまた違った雰囲気。

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まずは上ノ倉山の前衛のようなピークである大黒ノ頭までの登り。区間は短いながらも、そこそこの急登でした……この付近まで来るとシラネアオイの花も幾つか見られるようになり、すっかり高山帯という風情に。

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登っている途中の展望。きつい登りの時は景色を眺めるという名目で立ち止まってしまいがち。

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大黒ノ頭のピークが見えてきた所。小屋から30分程度の短い登りですが、小刻みな上り下りの多かったこの日唯一とも言える纏まった感じの急登でした。

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振り返って景色を眺めての小休止。榛名山が距離的には近いのか一際存在感がある。

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もう少し進んだ所からの展望。右に見える小高いピークが大黒ノ頭の後に向かう上ノ倉山です。

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[9:38-9:41]大黒ノ頭

急登を登り終えた所が大黒ノ頭のピークです。ここも広場等はなく道すがら、通過地点という雰囲気。

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山頂っぽくない山頂ですが周囲は開けていて展望は良いです。標高は2,071mと、2,000の大台を越えたという事もあって、これまでとは少し違った感じ。

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少し望遠したもの。遠くには谷川連峰、上州武尊山日光白根山赤城山榛名山といった数々の著名な山が見えます。谷川連峰の左側には巻機山が見えますが、ほぼ雲に覆われており山頂の付近は曖昧。

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更に望遠したもの。中央手前に見えるのが上州武尊山で、その背後に日光白根山鬼怒沼方面の稜線が薄く見えています。赤城山の左側、裾野に広がる畑作地の手前辺りには利根川河岸段丘に形成された沼田の市街地も見える。

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更に更に望遠したもの。左には折り重なるような谷川連峰の山々、奥には谷川岳から一ノ倉岳、茂倉岳にかけての稜線が見えます。侵食が激しいのか、途中のエビス大黒ノ頭付近は山肌が大きく抉れており物々しい様相を呈している。

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こちらは進行方向である南西側の展望。先程の谷川連峰と比較すると一つ一つの起伏の小さいなだらかな稜線が続いています。しかし山岳としての規模は負けておらず、正面に見える上ノ倉山方面の稜線風景は中々に雄大

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少し進んだ所から上ノ倉山。右側に見えるのは白砂山付近から分岐して佐武流山方面に伸びる稜線です。なだらかで歩きやすそうですが、こちらは完全な藪との話。ちなみにその左奥には岩菅山、裏岩菅山、烏帽子岳の稜線が見えます。二日後に登る山ですが、この時点では全くそのつもりは無く、ただ他人事のようにぼんやりと眺めるのみでした。

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佐武流山を見据えながら手前にはミネザクラの花が。谷川連峰の稜線上でよく見られた花ですが、この付近や岩菅山、草津白根山付近でもそこそこ見られました。

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ミネザクラの花を接写。6月に入っても花見が楽しめるのはこの山域ならでは。

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上ノ倉山までの尾根道。大黒ノ頭から10分との事でしたが、全体的に登り基調で意外に時間が掛かった。

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北西側、木々の切れ目から苗場山が見えました。その左手前、赤倉山の左奥に見える山は二百名山鳥甲山

上ノ倉山→忠次郎山

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[10:00-10:11]上ノ倉山

新規開通区間の最高峰である上ノ倉山に到着。白砂山までの区間の核心部的なピークですが、意外に山頂周辺は木々が茂っていて展望も殆ど無いです。ここも山頂広場みたいなものは設けられておらず、通過地点のような雰囲気。

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という訳で、山頂少し手前の開けた所まで移動して展望を堪能。相変わらず雲ひとつ無い空。遠くの山も少し霞んでいますが、これだけ見られれば十分かなというもの。

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谷川連峰から南東側の山々。鬼怒沼から日光白根山皇海山と薄ぼんやりとした稜線が伸びているのが見える。

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更に望遠したもの。先程まで谷川連峰の奥で蟠っていた雲は流れてくれたのか、巻機山平ヶ岳尾瀬燧ヶ岳、至仏山といった山々が見えるように。

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割と色々な山が見えたので山名入りを作りました。記入はしてませんが、仙ノ倉山の左奥には朝日岳のジャンクションピークも見えています。

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上ノ倉山の山頂を後にして先に進みますが……実は少し南側に進んだ所のピークの方が山頂よりも標高は高いです。どういう経緯で低い方が山頂に選ばれたんでしょうね。不思議。

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まずは件の最高地点を目指していく。依然として緩やかなアップダウンが続く歩きやすい道ですが、既に疲労感もそこそこなので程々のペース。

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上ノ倉山の山頂を振り返った所。その背後には苗場山

f:id:SISIS:20210627202827j:plain苗場山、神楽ヶ峰の辺りを望遠で。今回の山行において距離的に最も近付いた所で、山肌の色合いや大小の雪田、山頂部に建つヒュッテの建物なんかもよく見えますね。

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先程見えた最高地点に登り返した辺りからの展望。左が上ノ倉山の山頂ですが、やはり幾らか低く見えます。

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この付近も道の状態は良いです。トレランにも人気というのは窺える整備ぶり。笹薮に覆われた谷川連峰主稜上より整備が行き届いているのでは?

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ほぼ森林限界を越えているような所ですが、偶に樹林帯に出くわす事も。

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次のチェックポイントである忠次郎山が見えてきました。山頂は木々が茂っているお椀型のピーク。

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忠次郎山までの区間も結構登り下りが大きいです……そして右奥にはその後に向かう上ノ間山から白砂山方面に続く稜線が。流石に近付いてきましたけど、まだまだ全然って感じですね。

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こちらから見ると双耳峰のような印象の白砂山。最大望遠してみると人が立っている姿が見えました。こっちに来るのかなと思ったものの、その後は遭遇せず。そのまま野反湖方面に下ってしまったのでしょう。

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オオカメノキと忠次郎山。左奥には榛名山。尾根歩きとしては中々上質なコース。もっと知られて欲しいなと思いつつも、あまり知られて欲しくないという矛盾した感情も湧き上がってくる。

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大きな山体が目立つ岩菅山……去年登った谷川連峰立山連峰から見えた時もこんな感じの横に伸びたような形の山でしたね。最高峰の裏岩菅山の標高は2,200を越え、この一帯の山域では最も高いピークです。

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シャクナゲ谷川連峰。陽光で色鮮やかに映えるその姿はまさに癒やし。

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忠次郎山方面。長いですが開放感があって楽しい道です。極端な急登とかあんまり無いのも気楽に歩けて良い。

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間近に迫った忠次郎山の右側には上ノ倉山の辺りからも見えた岩菅山が。

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岩菅山を望遠で。全容が見えた先程とは違い、手前に佐武流山方面へと続く稜線が横切っている。

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忠次郎山への登り返し。傾斜はそこそこですけど短い。
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上ノ倉山方面を振り返った所。右側には本日辿ってきた稜線が見える。

忠次郎山→赤沢山→上ノ間山

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[10:55-11:08]忠次郎山

忠次郎山の山頂に到着。こちらは上ノ倉山以上に鬱蒼としていて展望はほぼ皆無でした。

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少し進んだ所からの展望。茂っていたのは山頂だけのようでした。

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こちらは次に向かう上ノ間山。越えても越えても次から次へと山が現れる。これぞ尾根歩きの醍醐味。

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上ノ間山の全容。右奥の白砂山まで尾根続きになっていますが……まだまだ暫く掛かりそうな感じ。

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谷間から東側方面の展望。谷筋に向かって中央辺りに見えるのがスタートの稲包山です。

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木々茂るセバトノ頭越しの谷川連峰

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もう終わりの時期ですがツツジも僅かに咲いてました。ミツバツツジですね。

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延々続く稜線歩き。

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赤沢山との鞍部にはこの付近では珍しい池塘があり、木に掛けられた看板にはゲイロの井戸とありました。北アルプス表銀座にも蛙岩と書いてゲーロ岩と読む場所があるので、ここも同じくカエルに由来する地名だったりするんでしょうかね。

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池塘の様子。浮かんでる卵はカエルではなくサンショウウオらしいです……サンショウウオはゲーロって鳴かないですよね多分。

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振り返り忠次郎山上ノ倉山雄大な景色が続く。

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これから向かう上ノ間山。こちらもまた整った感じの山の形です。

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赤沢山の東峰から西峰まで歩く途中、白砂山を横目に。

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白砂山を再び望遠で。角度が変わったからか、双耳峰のように見えていた先程とは若干印象が異なる。

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[11:55-12:01]赤沢山西峰

赤沢山に到着。赤沢山の山頂は横に伸びたような形をしており、そのうち上ノ間山寄りのピークは赤沢山西峰と名付けられています。付近には恐らくコース整備の際に設けられたと思われる真新しい指導標がありますがコースの脇で寝転がっていました。雪の重みので倒れてしまったのでしょうか。

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赤沢山西峰からの展望。ここも通過地点のような雰囲気の山頂ですが、上ノ間山や南東方面の展望が開けてます。暫し山を眺めながらのインターバル。

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上ノ間山方面に出発します。距離は近いですが、その間に多少のアップダウンを挟んでいる様子。

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THE尾根歩きって感じの道。必要最低限に整備された踏み跡が心許なくも心強い。

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シャクナゲと登り返し。意外と標高差ありそう

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シャクナゲはこの付近では特に多く見られました。株の一つ一つも殆ど満開に近い。

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鞍部付近から先程の赤沢山方面を振り返った所。牛の背のような山の形が目を引く。

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上ノ間山の山頂が再び見えてきました……この登り返しも小さいですが地味に急でしんどかった。

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コバイケイソウシラネアオイ高山植物を楽しみながらの登り。

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地道に歩いていれば着実に近付いてくれる山頂。正直者が報われる趣味だと思う。

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木々のトンネルの急登です。完全に虫の巣窟だったので足早に抜ける。

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山頂手前から上ノ倉山方面の展望。左には佐武流山から苗場山方面の稜線、右奥には谷川連峰という位置関係。

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上ノ倉山方面を単体で。この景色がこの日のハイライトですね。若干野趣の富んだ感じが自分の思い浮かべる上越国境の稜線風景と合致している気がしました。

上ノ間山→白砂山

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[12:36-13:09]上ノ間山

到着時点で既に正午を回ってしまいましたが、ようやく上ノ間山に到着。素っ気ない指導標ですが、確かに山名が刻まれている様は頼もしくもある。次に目指すピークである白砂山まで残り105分の表示……近いのか遠いのかという所。

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山頂からの360度展望。非常に開けた雰囲気の山頂で、後に向かう二百名山の白砂山に勝るとも劣らない好展望を堪能できました。広場となっていて長居できそうな雰囲気なのも良い。

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上ノ倉山から見た時と似たようなものになりますが、谷川連峰方面の展望。いつの間にか巻機山の雲が殆ど取れており、山頂一帯のなだらかな稜線が露わになっていました。平ヶ岳至仏山、燧ヶ岳といった尾瀬方面の山々もよく見える。

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望遠したもの。平標山の左側、越後三山方面の山々はまだ雲の中でした。午後に入ったので流石に霞んできましたが、遠い山もまだそこそこ鮮明に見える。

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こちらは以降向かう白砂山方面の稜線。上ノ倉山から見た時と同様、中央右の双耳峰のように見えるピークが白砂山です……左側には行程最終日に歩く横手山から草津白根山方面に伸びる稜線も確認できます。

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白砂山を望遠したもので、山頂は左奥のピークです。手前は白砂山中峰と呼ばれるジャンクションピークで、佐武流山、苗場山方面に伸びる尾根が分岐しています。

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こちらは二百名山佐武流山……見る角度によってはなだらかな山に見えますが、こちらから見ると少し切り立っているように見える。白砂山中峰から尾根続きですが縦走路は整備されていません。

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今日何度目かの苗場山。上ノ倉山から見た時と比べると距離は僅かに離れた。

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こちらは上州武尊山日光連山方面の山々。前武方面に伸びるノコギリの刃のような稜線が確認できます。その右背後に見える日光連山は日光白根山男体山といった著名なピークが細かく確認できる。

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群馬を代表する山岳である赤城山榛名山上毛三山として県民に親しまれています。(残り一つは妙義山

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浅間山草津白根山横手山方面に伸びる稜線。草津白根山の最高峰である本白根山の背後、やや雲に埋もれがちなものの四阿山の山頂が見えています。

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こんな古びたプレートが落ちていました。藪を漕いだのか積雪期に行ったのか、何れにせよ常人には真似できない。

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そこそこ景色を堪能した所で本日の山場である白砂山へ……その前に、これまで大事に担いできたガソリンを補給。容赦ない照り付けで完全にホットドクペと化していましたけど貴重な炭酸飲料、美味しく頂きました。

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白砂山方面へ出発。小刻みなアップダウンが沢山控えてるように見えますが、めげずに進む。

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色鮮やかなシャクナゲはここでも登場。

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シャクナゲの花を接写。優雅に風に揺れるその姿は癒やしと言う他無い。

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途中のちょっとした登り返し。小刻みな起伏を何度と繰り返し越えていく。

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振り返り上ノ間山。つい先程までその上に立っていたのに、早くも遠ざかってしまった印象。その左には赤沢山、忠次郎山、上ノ倉山方面と本日歩いてきた山々が伸びる。

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少し歩いた先から上ノ倉山を中心とした写真。赤沢山の右くらいに見える山頂部が鬱蒼としたピークはセバトノ頭で、その真後ろには平標山仙ノ倉山が丁度見えています。

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流石に白砂山も近付いてきたかなという所。しかし、あと少しと思ってからが長かったりするのは登山でありがちなので、油断なきように。

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一方、次第に遠ざかっていく上ノ倉山上ノ間山。中々良い山でした。

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途中の登り返し。ここまで来ると疲労も積み重なり牛歩ペース。一歩一歩を確かめるように登っていく。

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登り返しに次ぐ登り返し。正面の均衡の取れた形の起伏は白砂山東峰と呼ばれるピークとの事。

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東峰の手前くらいから振り返った所。既に上ノ間山よりも標高は上のようで、高度感もそこそこ出てきました。

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白砂山方面の登山道。山頂まではもう殆ど標高差は無さそうですが、距離感は若干ある様子。

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白砂山の左側に見えた一際存在感ある稜線。主に志賀高原の山々で、右から寺子屋峰、大高山、鉢山、笠ヶ岳横手山草津白根山といった具合です。まだ遥か遠くの山という印象。

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赤城山とその山麓。沼田や後閑等といった麓の街並みも見えますね。

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ショウジョウバカマが咲いてました。雪解け直後とかの湿った地面に咲くお花。

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じわじわ近づく白砂山。双耳峰のように見えていた起伏が次第に近付いて見える。

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歩いてきた尾根筋。遠路はるばるという感じ。

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白砂山中峰と呼ばれるピーク上から山頂を見据えた所。ここまで来れば流石に目と鼻の先という距離。

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白砂山中峰佐武流山方面に伸びる稜線との分岐、所謂ジャンクションピークとなっており、その方面は完全に藪に埋もれています……が、冬季は少なからず歩く人がいるのか目印としてのポールが設けられている。

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中峰からの眺め。南東側、関東平野方面に開けています。

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簡単にですが山名入りです。辿ってきた稜線の山々が細かく見える。

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山頂を目指します。双耳峰のように見えていた部分を越えていきますが、起伏は大してありませんでした。

白砂山からの展望

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[14:37-15:14]白砂山

白砂山に到着。今回の登山の全体における前半部の山場となりますが、到着したのは既に夕刻が近付いた頃でした。

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白砂山は二百名山の一つ、流石は人気の山という事もあって展望は素晴らしいの一言。主に南東方面に開けています。

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先程通過した白砂山中峰や奥に見える谷川連峰とかの辺りを望遠してみる。右側に上ノ間山、左側に忠次郎山という位置関係です。

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上毛三山の一つ、榛名山を単体で。最高峰の掃部ヶ岳榛名富士といった各ピークも細く見えます。観光地みたいな雰囲気の山ですけど、あのピークを全て踏破するのは一筋縄では行かなそう。

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白砂山以降、堂岩山方面に向かう稜線です。ここから先は以前から存在するコースなので安心と言えば安心なんですけど、道の状態はこれまでも十分良かったので大して変わらない気が。

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奥に見える志賀高原方面の稜線。裏岩菅山から草津白根山までの間、今回の山行における後半戦に回った山々が一望できました。

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山名入りです。志賀高原の山々が端から端まで見えています。

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浅間山方面を望遠で。篭ノ登山、湯ノ丸山といったピークが右側に見える。

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南側に開けた山頂ですが、北側の山々も若干木々が茂りつつも見渡す事ができました。右手前に見える近くも遠い佐武流山や、中央奥の若干切り立った形の鳥甲山が中でも存在感がある。

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真南から見る苗場山。先程とは若干印象が違う。そんな気がする。

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白砂山を後にします。遅い時間帯なので人と会う事はありませんでした。

白砂山→堂岩山→堂岩山水場

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正面の堂岩山を目指して進みます。後は下るだけ……と思いきや、意外としんどそうな登り返しが見えてきた。標高も大して変わらない様子。

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山頂から下り始めた所に咲いていたシラネアオイ。大きくて色鮮やかで、高山植物の中でも特に好きな花。

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正面に見えるのが猟師ノ頭のピークで、その左奥に堂岩山の山頂があります。下り一辺倒ではなく、幾つかの起伏を越えて進んでいく様子です。

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まだまだ先は長い、そんな事を思い知らされる景色。陰影の深まった山肌が焦燥を湧き立たせる。

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何の変哲もない登り返しですが終盤戦に差し掛かると辛いものがある。

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猟師ノ頭との鞍部から振り返り白砂山。結構な落差がある。

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金沢レリーフと呼ばれる辺り。この付近の登山道を開設した方を偲んで作られたものとの話。

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周辺一帯、三県の境界に近いという事もあって物凄く山深い場所のように感じられます。

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雪渓が残っていました。近くを通るとひんやり心地よい。

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少し登り返した所から白砂山。上ノ間山方面の山々から見た時は緩やかな起伏というイメージでしたけど、こちらの方から見ると切り立って見えますね。鋭鋒という程ではありませんが。

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猟師ノ頭方面。日が低くなり影が存在を主張し始めた。

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[16:16-16:25]猟師ノ頭

小高いピークに登った所が猟師ノ頭の山頂です。中間地点っぽい場所ですけど抜群の展望地でした。

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猟師ノ頭からの360度展望。日没は近い。

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白砂山上ノ倉山方面を振り返る。これまで目指す方向に見えていた佐武流山苗場山は気付けば背中の方に。

 

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佐武流山方面の稜線に隠れるようにして見える苗場山。山に見えないですね。なんか煎餅(雪の宿)みたい。

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これまで歩いてきた白砂山方面と、これから向かう堂岩山方面の稜線。

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影の中、静かに佇むシャクナゲ

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堂岩山山頂の手前、八間山、野反峠方面の縦走路との分岐があります……余裕があればそちらの方で行っても良かったのですが、流石に水の残量が厳しい。故に今回は道中に水場がある野反湖方面に下ります。

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[16:54-16:59]堂岩山

分岐から少し登り返して樹林帯に入った所が堂岩山の山頂です。展望は無く、白砂山と同タイプの標柱が立っているのみ……日が傾いてきたという事でブヨも全盛、逃げるように下ります。

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野反湖方面への下りです。標高差は500mくらいあり所要時間も2時間程度。日没まで辿り着けるかどうかは怪しい所。

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下っていると野反湖の湖面が視界に入りました。左側に見えるのが先程の分岐から進んだ先にある八間山。正面奥には浅間山も見えます。

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[17:22]堂岩山水場分岐到着

水場への分岐路に到着。このままのペースでは流石に暗くなってしまう……という訳でこの付近で宿泊としました。非公式なテント場ですが数張りは大丈夫そうなスペース。野反湖からムジナ平まで公式なテント場が無いという事もあって、長期縦走の方を中心にそこそこの利用があるらしいです。

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分岐から水の調達に行きました。5分程度歩いた先に結構な水量の沢があります。

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完全に沢水ですが、初日の三国峠手前で汲んだ水よりは澄んでいて美味しかった。味的にはCランク+くらいですね。

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分岐に戻りテント設営、その後は短いながらも寛ぎのひととき。しかし到着が遅くなってしまったのでこの日の夕食は簡素そのもの。

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徐々に暗くなる空と野反湖。気候的にも涼しくて快適、蒸留酒を煽りながらぼんやり暮れゆく景色を眺めるのも最高……しかし何十匹ものブヨがそこら中に飛び交っているので、日没を待たずして早々にテントのファスナーを閉じました。

次回記事『上信越国境登山その3』に続く。

inuyamashi.hateblo.jp