山とか酒とか

登山やお酒を始めとした趣味全般を雑多に、また個人的に有用だと思った情報を紹介しています。

恐羅漢山方面登山その1(駄荷バス停→十方山)

恐羅漢山方面登山の初日は十方山の登山がメインでした。前回記事にもあるように、午前中は西条の観光を楽しんでいたので、出発地である廿日市市吉和地域駄荷バス停から歩き始めたのは既に15時。竜神湖の湖畔にある登山口に着いたのは日没迫った16時とかなり遅いもの。流石に途中から暗くなりましたが、概ね予定通りに十方山の山頂に到達できました。

前回記事『西中国山地登山旅行2日目』からの続きです

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他の日程を見たい方は以下の記事よりリンクを辿って下さい。コース全体の軌跡もこちらに掲載しています。

【2023年4月】恐羅漢山方面登山についての情報と記録 - 山とか酒とか

登山の以外の旅行の日程は以下に掲載していますので、山の記事を読み飽きた際はこちらもどうぞ。

【2023年3~4月】西中国山地登山旅行 - 山とか酒とか

今回歩いたルートのGPSログです。

駄荷バス停→十方山登山口

[14:54]駄荷バス停出発

今回の登山は廿日市市吉和地域の北端のバス停、駄荷バス停から歩き始めます。このバス停を経由する吉和さくらバスは1日4~5往復で、こういった農村部を走る路線バスにしては本数が多い部類かなと思います。

バス停には木組みの立派な待合所が設けられており、そこにバスポールが収まっているのがなんだか印象的でした。

駄荷の集落を歩きます。吉和地域の中心から若干距離がある為か、それほど纏まった集落ではなく、田畑の中に人家がぽつぽつとといった感じ。

集落を抜けると谷が狭まってきて山間の雰囲気に。以降は太田川沿いの細い道を進んでいきますが、古くからの道のようで道中には地蔵も。

すぐに人里離れた山間といった風情に。

杉林の中を貫くように道が伸びている。近くには無料のキャンプ場があるので、そこで一泊……という行程も考えていました。

道端のふきのとうが大きく育っていました。という事は雪解けからだいぶ経っているという事でもあります。

途中で太田川を跨ぎます。山に向かっている事には違いないのですが、実は川の下流方面に進んでいるので道は緩やかな下り坂となっています。

日が陰ってきた中での太田川の川面。鮎が棲息しているようで、釣り客向けの案内もありました。

そのまま太田川沿いを歩いていると駐車スペースと案内板、比較的新しそうな公衆トイレが見えてきました。こちらは瀬戸の滝方面の登山口で、これから登る十方山の登山口はその僅か先にあります。

この付近の古地図です。下部の廣瀬という所に瀬戸の滝十方山方面に続く山道が確認できます。現在は竜神というダム湖が一帯に作られた為か集落は全くありませんが、かつては河に沿うように多くの集落が存在したようです。

十方山登山口→十方山五合目

[15:53-16:01]十方山登山口

駄荷バス停からおよそ4km、歩いて1時間程で十方山の登山口に到着しました……この時点で既に午後4時。これから山を登り始めるには若干非常識な時間帯。とは言え、日没少し過ぎた頃のまだ完全な暗闇とはなっていない頃には山頂に到着できるだろうという算段でした。

いざ登り始めようとした頃、下山してきた方がいらっしゃったので写真を撮って貰いました。高い山が豊富な東京の人間がわざわざ低い山ばかりの広島で、テント泊装備で日没も近い時間帯から登り始める……という事でだいぶ変な人扱いされてしまった。

十方山へと続く登山道の様子。下調べ通り、終始ハイキングコース然とした歩きやすい道でした。

十方山の山頂までは麓からの標高差800m、コースタイム3時間という纏まった登り。久々の大荷物という事もありますが、午前中の西条であれだけお酒を飲んだ後なので結構堪えます。

枯れ葉が動くのでよく見てみると大きな蛇の姿が……調べてみるとジムグリという種類のようです。やけに蛇が多い山で、そこかしこで見かけました。

こちらは道端のスミレの花。気付けば山の花が楽しめる季節になってきましたね。

沢沿いのトラバース気味に取り付けられた道。難所という程ではありませんが、沢に向かって切れ落ちているので少しばかりスリリングでした。

しかし、ここに水場があるなら西条で水を汲んで担いでくる必要は無かったかも……なんていう考えも頭を過ぎりましたが、沢水よりは日本酒の仕込み水の方が絶対に美味しいとは思うので、その辺は拘りという事で。

手を使って登るような岩場も多少ありますが、大荷物でも苦労するような所ではないです。

地形図の標高950m辺りで尾根に乗りました。少し先に標高1,030m程の小ピークがあり、そこが十石山五合目に当たるようです。

十方山五合目→十方山

[17:50-17:59]十方山五合目

十石山五合目に到着……登り一辺倒だった道もここで一段落となるので荷物を置いて小休止。五合目なので中間地点にあたるのですが、3時間のコースタイム中ここまで2時間近く掛かっているので既に後半に差し掛かっているかという所。

五合目からの展望。枝木の合間からこれから向かう十石山の山頂が見えました。少し先の鞍部から山頂までの標高差は300m、まだ暫く登りが続くようです。

いくら日が沈むのが遅い西日本と言えど、午後6時を過ぎた頃には日もだいぶ傾いていました。

十石山の山頂を目指しながらの尾根歩き。傾斜は緩やかですが距離があり、中々近付いてくれない。

気付けば太陽が稜線の下に潜ってしまっていました。

山頂に近付く頃には全体的に視界が開けてきましたが、空の色は既に夜になりつつある。

途中の遭難碑。流石に足元が見えなくなってきたのでヘッドライトを装備。

空全体が濃紺色に変わりつつある中、西の空には辛うじて赤味が残っていました。

[19:15]十方山到着

十方山の山頂に到着。殆ど予定通りとも言うべきか、日没僅か過ぎた頃の到着となりました……本日はここで行動終了となります。

本日の夕食であるアルファ米定食。2泊3日の登山に四合瓶2本は少々贅沢な感じ。

担いできたお酒、『明石鯛 特別本醸造原酒』と『賀茂鶴 純米吟醸生原酒 青冴え2023』です。無骨な濃醇辛口酒と華やかな吟醸系生酒と全くタイプの異なる2本なので、飲み比べが楽しめました。

本日の肉焼きはコンビーフ炒めでした。

次回記事『恐羅漢山方面登山その2』に続く

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