2020年4月、初狩駅を起点とし滝子山、高川山の登山に行ってきましたので、その時の情報などを記します。実際に行く際の参考にして頂ければ幸いです。
目次
山域についての案内
概要
滝子山、高川山の両山共に中央本線の初狩駅から徒歩圏内にあり、沿線からのアクセスもよく気軽にハイキングが楽しめる山です。どちらも秀麗富嶽十二景に指定されており、富士山方面の展望が開けています。
滝子山の方は前回私が歩いたような大菩薩、小金沢方面の縦走と絡める事ができますが、滝子山単体でも沢沿いの道、尾根沿いの道、コースによっては岩場などバリエーションに富んでいます。登り4時間弱とそこそこ長く道も険しいので、やや健脚向けの山でもあります。
高川山は駅から1時間30分程度で山頂に到達可能で、滝子山と比較すると登りやすい山で、往復するだけなら半日程度で可能です。登りやすい割には山頂の展望も良いので沿線では特に人気がある山です。
登山口へのアクセス
滝子山
中央本線の初狩駅、笹子駅からそれぞれ幾つかのルートが伸びています。笹一酒造や笹子餅で有名なみどり屋等、笹子駅周辺の方が時間潰しができるスポットが多い為、下りに笹子駅に降りるコース取りをおすすめします。
高川山
初狩駅からそのまま男坂、女坂を経由するものも含めて幾つかコースがあり。若干足を伸ばして大月駅、富士急行の田野倉駅等に降りる(登る)事も可能。
コースの状況
初狩駅→滝子山
藤沢集落から登る最もポピュラーなコース。沢沿いの道はシーズン初め、台風等で増水した後は荒れている場合がありますが、人が多く通るコースなので整備も相応に良く成されています。
初狩駅→高川山→むすび山→大月駅
こちらもよく整備されたコースですが、高川山の男坂、大月駅方面の縦走路などに傾斜が急な箇所も一部存在します。
実際の登山記録
以下、今回のルートです。
経緯&前置き
コロナで外出自粛要請中ですが、体力維持&気分転換も兼ねて近場の山に登ってきました。
初狩駅→桧平
いつものように中央線で西進。2020年3月のダイヤ改正で下り高尾駅始発が5:15に変わり、接続列車が0分乗り換えになってしまったので無理かなーと思いきや、何事も無く接続していました……この日は念の為に一本前の電車で来たのですが、意味なかった。
車窓から見る限りでは雲ひとつ無い青空。期待はできそうですが……何やら滝子山が白く見える。
[6:05]初狩駅出発
まあまあ足繁く通っている初狩駅で下車。本日もここから駅からハイクです。
滝子山を見据えながら歩みを進めていく……が、やはり山頂付近の雪が気になる。
国道から道に折れて藤沢集落方面へ。こちらも殆ど歩き慣れている道。
都心部よりやや標高が高いのか、この付近では訪問時点で桜が見頃を迎えていました。
集落内を進んでいく。山間なのでまだこの時間帯陰影が深い。
振り返れば富士山が大きい。青空も澄んでいて気持ちが良い。
集落北端にある藤沢子神社にて道中の無事を祈願。境内からは鳥居越しに富士山が見える。
指導標に従い登山道を進んでいき、まず最初の渡渉点。水量は普通。特に問題なく渡れます。
沢沿いの道を登っていく。コロナで登山者が少ないという事もあってか、普段よりやや荒れている印象を受けた。
沢沿いの道の様子。橋の上の鉄プレートの上に水が流れ込んでいた。
水量が少なくなってきたものの、まだ沢沿い。
指導標に従い先へ。春らしく、地面では何かの植物が芽吹いてました。
沢を離れ水場近くのベンチを越えると、九十九折で尾根に上がる。
尾根上に登り、辺りが開けた所。
木の枝で見えないものの一応富士山も見えます。
木の枝に隠れる滝子山を見据えつつ進んでいくと、雪がちらほらと……。
桧平→滝子山
[8:15-8:20]桧平
男坂と女坂の分岐点である桧平に到着した頃にはガッツリと雪が増えてました。
桧平からの富士山。右側の電波塔のある三ツ峠山は、谷一つ挟んで向かい側と近い。
男坂方面。雪が道を覆い判然としないが、適当に歩いていく。
岩場。露出してる箇所もあるものの、大半は雪に埋もれていて歩きにくい。
女坂との合流点に出てきた所。
尾根道の様子。腐った雪で歩きにくい道が続く。
左は大谷ケ丸、そして笹子駅方面に向かうトラバース路……こんな道歩きたくないなー。ずり落ちそう。
[9:15-9:48]滝子山
殆どつぼ足での急登が続いたので、やけに時間掛かりました。コースタイムもオーバー気味。
山頂の雰囲気。ここまで雪が積もった状態で来るのは初めてかな。疲れたけど来てよかった。
ほぼ360度展望。木々の茂る西側を除き、大抵の山が見える。
南側、富士山方面。その手前の三ツ峠山や御坂山塊は若干雪が積もっている。この滝子山と同じような状態だと思われます。
少々望遠で。
富士山をクローズアップ。
御正体山~杓子山。御正体山の右奥に見えるのは箱根かな?
こちらは北側、大菩薩嶺、黒岳、雁ヶ腹摺山方面。
先に行くつもりだったけど、標高の低い滝子山で既にこの感じだと以降もラッセル強いられそうなのでパスする事に。
大菩薩、左後ろに奥秩父、そして八ヶ岳。奥秩父山塊の左側の起伏は金峰山で、拡大してみると山頂に座する五丈石が見える。その右側に国師ヶ岳、北奥千丈岳、やや右手前に黒金山、少し右に離れて甲武信ヶ岳(三宝山)。しんどかったけど、これだけの山が見られればひとまず満足。
黒岳と雁ヶ腹摺山の間には丁度雲取山が見える。右は遠くにぽつんと見えた山。恐らく大岳山。
八ヶ岳も遠いながらも綺麗に見えました。まだまだ雪残ってますね……流石にあのレベルの山行くならコロナが収まってからだな。
滝子山→初狩駅
下山。あのトラバース路を通って笹子方面に下る事も考えましたが、やはり北側斜面は雪が多そうなので来た道を戻る事にしました。
いつも男坂から登ってくるので、帰りは女坂を通ってみようかなと進んでみたら途中で後悔。全体的にジグザグのトラバース路が続くので雪が深いと歩きにくい。おまけに倒木も幾つかあり男坂以上に時間かかりました。
桧平で富士山を一拝みしたらそのまま下る。雪のない道って素晴らしいね。走れるんだもの。
麓に到着。太陽は高く明るい。明るい農村という雰囲気。
桜を眺めながら下っていく。
桜の木の下にあるあいさつ街道の標語は今や虚しく、そして悲しい。コロナはよ消滅しろ。
この時点で正午。雪道で疲れたから降りてきてしまったけど、まだまだ時間あるな……という訳で、急遽目の前の高川山におかわり登山する事に。
振り返り滝子山。不完全燃焼だったので近い内にでもまたリベンジしたい。
[12:09]初狩駅
駅に到着。けど電車には乗らず駅前を素通りするのみ。
初狩駅→高川山
初狩駅からはガード下を潜って線路の北側に行く。
振り返ると滝子山が良い感じ。左は笹子雁ヶ腹摺山近くのお坊山?
墓と桜と滝子山。死んだらこんな感じの風光明媚な所に眠りたいね。
高川山登山口手前の駐車スペース。2台ほど車が止まっていた。仲間いるじゃん! と、少しばかり後ろめたさも消える。
高川山の登山口より登り始め。短いけど意外と険しいのがこの山。
木の洞から生えるスミレ。あまりにも可愛いので通り際、コンニチワって声が聞こえたような気がした。
尾根上に上がると緩やかで開放感のある雰囲気に……しかし、どうやら曇ってきてしまったようで。
笹尾根の雰囲気
[13:35-1409]高川山
滝子山では1人すれ違ったのみでしたが、こちらは5人程いらっしゃいました。
高川山からの展望。景色は良いものの雲がやや重い。
三ツ峠山。そして右には……鳳凰三山と甲斐駒ヶ岳かな? 拡大すると地蔵岳のオベリスクっぽいものが見える。
富士山二連。
東側は田野倉駅方面。右側にリニアの実験施設が見える。
高川山→むすび山→大月駅
せっかくなので、まだ未踏の大月駅方面の縦走路を歩く事にします。平坦な道かなと思いきや意外にも傾斜は急。
この辺りで田野倉駅に下った事はありますが、今回はそのまま大月駅に直行。
そろそろツツジの季節かなーというもの。どこか写真撮りに行きたいですが、コロナがねぇ。どこに行くのも今はコロナがねぇ。
色鮮やかなヤマツツジ。
道は分かりやすいく問題ないのですが、まあまあ険しい道。
花もそこそこ。キンポウゲともう一つは? カタクリの時期にも来たいね。
天神峠付近。峠に地蔵や社はつきもの。
大分下ってきた所。リニアが横に見えるようになった。
左の写真の奥の方に見えるのは道志山塊。何やら電車の音が聞こえると……思ったら麓で富士急が走ってた。
[15:55-16:06]むすび山
尾根の端に当たるむすび山に到着。大月防空監視哨という陸軍施設があり、その遺構が保存されている。
むすび山からはものの数分程度で大月の街中へ。市民は気軽に山歩きが楽しめていいね。
桂川を渡る。
大月の市街地。この辺りを歩いたのは初めてかな?
[16:28]大月駅
ゆっくり歩いて到着……そして電車を乗り継ぎ帰宅。ガラガラではあるが、やはりこの状況下での電車移動は怖い。