
自宅の晩酌用に森酒造場の【飛鶴 しぼりたて 本醸造無濾過生原酒】を調達しましたので、甘口辛口などの味の解説やレビューをざっくばらんに書き殴ります。皆さんの日本酒選びに1ミクロンでもお役に立てますと幸いです。
一つ前の記事です→『060|地酒 十一正宗』
お酒のレビュー
概要と経緯

今回紹介する飛鶴は千葉県でも屈指の酒どころである久留里での酒蔵巡りの際、蔵元となる森酒造場に立ち寄って調達したものとなります。
こちらのお酒の入手の経緯については、『久留里線で酒蔵・城跡巡り(木更津→上総亀山→久留里→佐貫町)』や『【2025年版】心に残った日本酒を12銘柄、ランキング形式で選んでみた』といった記事で既に紹介済みなので、詳しくはそちらの記事を御覧ください。
ちなみに、久留里線での酒蔵巡りの際には飛鶴の森酒造場の他、吉寿の吉崎酒造、福祝の藤平酒造と巡り、合計4種類のお酒を購入しました。当シリーズの061~064ではその際に購入したお酒を【久留里のお酒シリーズ】として連続して紹介致しますので、久留里の地酒に興味がある方は他の記事も合わせてご覧ください。
『061|飛鶴 しぼりたて 本醸造無濾過生原酒』←いまここ
『062|吉寿 しぼりたて 純米吟醸無濾過生原酒 夢かえる』
飛鶴と言うと日本酒界隈でも特に知る人ぞ知る銘柄という感じで、首都圏を始めとした大都市圏には基本卸しておらず、地元の久留里やその周辺地域で辛うじて入手できるかといった、まさに地酒中の地酒との話。生産量も極端に少なく、全銘柄の合計で年間100石(20石という話もあり)。1石あたり一升瓶換算で100本となるので、仮に20石だとすると年間2000本のみの生産という事に……この生産規模では、地元以外の地域で殆ど出回っていないというのも窺えます。
ちなみに今回紹介するお酒のスペックについては、ふさこがね65%磨きの本醸造無濾過生原酒となります。こちらのお酒、ネット(Xなど)では四合瓶の情報しかなかったので一升瓶の取り扱いは無いのではと思ったのですが、蔵元で尋ねると無事に一升瓶で購入する事ができました。


飛鶴を醸す森酒造場、及び他の久留里周辺の酒蔵巡りの際には久留里線を利用しました。ただ、末端部である久留里~上総亀山間が2027年度に廃止となってしまうという事で、終点の上総亀山駅まで寄り道してみる事に。

上総亀山駅から数駅折り返し平山駅で下車。こちらの駅も廃止区間に含まれているので廃駅が予定されている。


平山駅から暫く歩いて、飛鶴の銘柄を醸す森酒造場へ。酒蔵が立ち並ぶ久留里の市街地からは若干離れた愛宕という集落内にあり、久留里、平山の両駅から直線距離でそれぞれ2km程度、徒歩で3~40分程度といった立地。試飲の対応はありませんが、敷地内の倉庫が売店を兼ねており、そちらで買い求める事が可能。

こちらが飛鶴の販売コーナー。ケースに収まった形でそのまま売られています……まさに直売という形。10年くらい前に地方の酒蔵巡りしていた頃はこういう販売体型の所もまだまだ多かったので、ちょっとノスタルジーでした。

こちらが目当ての本醸造無濾過生原酒。中には四合瓶しか入ってませんでしたが、尋ねてみると無地の一升瓶を倉庫から取り出してきて、それにラベルを貼り付けて売って頂けました。


場所が変わり久留里駅の駅前にある日本酒をテーマにしたミュージアム【生きた水久留里】。そのまま近隣の各酒造の展示がある他、最近よく見かけるコイン式の試飲マシンがあります。
試飲の対応はこちらでという形らしく、福祝(『064|福祝 純米ふな口直詰 しぼりたて生酒』で紹介予定)を醸す藤平酒造以外は基本蔵元での試飲の対応はありません。

こちらは飛鶴の展示ブース。色々な種類が並べられていますが、あくまで展示品なので購入する事はできません。販売コーナーがあるものの四合瓶オンリーである上に種類はやや乏しいので、色々な種類の中から選びたい場合は各酒造に足を運ぶのが色々な意味で確実かなと思います。

こちらが購入した飛鶴の本醸造無濾過生原酒。そして粕漬けがおすすめという事だったので合わせて購入しました。
味覚の傾向

例によって家族からのレビューとなります。
家族「めちゃくちゃ濃い……うわって感じになった」
犬山「度数19あるからね。甘辛としてはどんな感じ?」
家族「かなり甘いかな。菊水ふなぐち(『022|菊水 ふなぐち スマートパウチ』で紹介)に近いかも知れない」
いざ自分も飲んでみる。飲んだ瞬間に来るのは強烈な甘味。その甘味が暫し滞留し、終盤にガツンとアルコール感で切れるという……確かに全体的な展開は菊水ふなぐちに近い気もする。ただ、その道中とか風味はかなり異なり、こちらはやや渋味や酸味といった味わいも感じられ全体的に複雑味がある印象でした。
2025年のランキングの1位に選んでしまうくらいに、とても個性派な味のお酒でした。また行く機会があったら飲みたいです。

※数値が高ければ味が優れているという訳ではないのでご注意下さい
料理との組み合わせ

まずは早速、お酒と一緒に蔵元で購入した野菜の粕漬けと合わせてみます。内容は瓜ときゅうりで最初は奈良漬的なものかなと思ったのですが、味そのものはかなり甘め。噛めば噛むほど味わいが出てきてとても美味しい……人気と言われているのも納得。
粕漬けのレビューみたいになってしまいましたが、合わせた飛鶴も甘味が強いタイプで負けないので相性も結構いい感じ。どちらかというとお酒の味を楽しむタイプの組み合わせになりますが、相性に点数を付けるとすると80点くらい。

ひたすら濃厚なお酒なので肉類とも相性良さそうだなとローストビーフと合わせてみた所。酒質はかなり甘めながら若干酸味も感じられる為か中々に良い感じでした。85点の組み合わせ。
スペック一覧表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 蔵元 | 森酒造場(千葉県君津市)→(HPリンク) |
| 使用米 | ふさこがね |
| 精米歩合 | 65% |
| 日本酒度 | 不明 |
| 酸度 | 不明 |
| アルコール度数 | 19度 |
| 種別 | 本醸造酒(生原酒) |
| 購入価格(税込) | 2,640円(1,800ml) |
買えるお店の紹介(あれば)
かなり生産量の少ないお酒なのでAmazon、楽天ともに無さそうかなと調べてみた所、楽天の千葉のお酒を専門に扱うショップで飛鶴の複数種類(大吟醸、純米吟醸、特別純米)がセットになったものがありましたので紹介。(Amazonにも取り扱い業者がありましたが、買取業者っぽかったので紹介しません)
味わいとしては今回の本醸造無濾過生原酒とだいぶ傾向は異なりそうですが、今時こういった地酒らしい地酒は貴重だと思いますので、興味が湧いた方は是非とも……。
ほか、蔵元である森酒造場の公式サイトからも注文購入が可能です。商品一覧には今回の本醸造無濾過生原酒はありませんが、尋ねてみてその時在庫があればたぶん買えるんじゃないかと思います。たぶん。
※流通量の少ない地酒なので、品切れ&リンク切れの際はご容赦下さい。
次回のお酒はこちら→『062|吉寿 しぼりたて 純米吟醸無濾過生原酒 夢かえる』
