
自宅の晩酌用に寺田本家の【香取 純米90】を調達しましたので、甘口辛口などの味の解説やレビューをざっくばらんに書き殴ります。皆さんの日本酒選びに1ミクロンでもお役に立てますと幸いです。
一つ前の記事です→『054|八海山 越後で候 しぼりたて原酒』
お酒のレビュー
概要と経緯
近所のS商店での事。いつものように真っ先にメインの冷蔵ケースに向かって目当ての八海山の青越後(『054|八海山 越後で候 しぼりたて原酒』にて紹介)を手に取ったのですが、この日はなんだか妙に常温棚に置かれているお酒が気になる気分。
地酒専門店に行く際のあるあるだと思いますが、生酒や一回火入れの冷蔵ケースに収まっているようなお酒をメインで飲んでるような人は、常温棚に置かれたお酒には目を向けない事は多々あると思います。という自分も基本的には冷蔵ケースをざっと見て、大抵の場合はその時点で欲しいお酒が決まってしまうので、常温棚のお酒は中々意識する機会がなかったり……。
そこで、ふと目に入ったのが今回の香取の純米90。何年か前に店主のおじさんから「特徴的なお酒が飲みたかったら香取はおすすめですよ~」と聞かされていて、けど未だ飲んだことは無い(但し、同じ寺田本家のお酒は飲んだことがあり)。そして、まず1本と選んだ青越後が知った味なら、もう一本は味の想像もつかないような特徴的なお酒が欲しい……という訳で、今回選んでみた次第です。

香取の銘柄を製造する寺田本家は千葉県の神崎町に立地。神崎町といえば他には不動や仁勇の銘柄を醸す鍋店もこの地にあり、小さい町ながら2軒の酒造を擁する酒造りの町とも言える所だったり。
ちなみに銘柄の由来となった香取は香取神宮及びその周辺一帯を指す古くからの地名で、神崎町もそれに包括される形となります(香取郡に所属)。
自分は製造元である寺田本家には訪れた事が無いので、銘柄の由来の一つである香取神宮についての写真を少しだけ……写真は香取神宮の津宮鳥居河岸。利根川の川縁とも言える所にあり、河川交通が盛んだった時代はここから上陸して香取神宮を目指していったという。


こちらは香取神宮の楼門と拝殿。下総国の一宮という事で規模はかなり大きめ。拝殿は黒漆で塗られた柱や壁面と極彩色の装飾が特徴的でした。

香取神宮の境内の様子。水郷とも呼ばれる佐原の市街地にほど近い所にありますが、小高い丘の上にある上に周囲を背の高い杉の木に囲われているので、周囲とは隔絶されたような雰囲気でした。
さて今回購入した香取の純米90についてのスペックですが、飯米であるコシヒカリや美山錦の90%精米の生酛造りの純米酒となります。90%というと玄米を白米にする程度の精米で、日本酒としては際立った低精白のお酒となります……スペックからして中々特徴的なので期待が持てますね。
味覚の傾向

今回も例によって家族からのレビューとなります。
家族「……凄いお酒。超濃い」
犬山「濃いのは想像付くけど、甘い? 辛い?」
家族「甘くはない。辛いというよりは酸味が強烈。表現しづらい感じ」
自分も飲んでみる……香りこそはやや紹興酒を彷彿とさせるような甘い風味がありますが、一口飲んでみるとまず最初に訪れるのは乳酸メインの強烈な酸味。ただ酸味そのものは刺すようなタイプではなく穏やかで、そこから次第にお酒本来の風味や甘味が僅かに広がる……確かに特徴的な味わいのお酒ですが、飲み口さっぱりなので料理とは合わせやすそうだなと思ったり。

※数値が高ければ味が優れているという訳ではないのでご注意下さい
料理との組み合わせ

ジャンル的には際立った酸味がメインの濃醇辛口に属しているかなと思うので、味の濃い味噌もつ炒めやにんにくのホイル焼きなどに合わせてみる。こってりした料理でも強烈な酸味で洗い流してくれるので、食事の引き立て役としては抜群の働きぶり。もつ炒めは94点、にんにくは87点と高水準。

次に鱒寿司と合わせてみました。お酒と料理どっちも酸味があるタイプなので、酸味以外の味覚を感じられやすくなるのではないかと予想して合わせてみる。実際、香取を飲む事で鱒の甘味が感じられ、こちらも秀逸とも言える相性。95点。
スペック一覧表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 蔵元 | 寺田本家(千葉県香取郡神崎町)→(HPリンク) |
| 使用米 | コシヒカリ、美山錦 |
| 精米歩合 | 90% |
| 日本酒度 | +8 |
| 酸度 | 3.0~6.0 |
| アルコール度数 | 15度 |
| 種別 | 純米酒 |
| 購入価格(税込) | 2,860円(1,800ml) |
買えるお店の紹介(あれば)
生産本数はそこまで多くない銘柄ですが、Amazonと楽天で四合瓶のみ見つけましたので紹介致します。ちょっと変わった風味で、際立った酸味系のお酒を飲んでみたい方にはおすすめ。
※流通量の少ない地酒なので、品切れ&リンク切れの際はご容赦下さい。
次回のお酒はこちら→『056|大関 上撰 金冠』※未作成
