
登山用の日本酒として酒ぬのや本金酒造の【本金 純米吟醸 諏訪 無濾過生原酒】を調達しましたので、甘口辛口などの味の解説やレビューをざっくばらんに書き殴ります。皆さんの日本酒選びに1ミクロンでもお役に立てますと幸いです。
一つ前の記事です→『026|花垣 純米無濾過生原酒 第4弾 亀の尾(米の違いシリーズ)』
お酒のレビュー
概要と経緯

本金の銘柄を醸す酒ぬのや本金酒造は長野県諏訪市の上諏訪の市街地、諏訪五蔵と呼ばれる酒蔵密集地帯に立地。名前の通り5軒の酒蔵が立ち並んでおり、舞姫(舞姫)、麗人(麗人酒造)、本金(酒ぬのや本金酒造)、横笛(伊東酒造)、真澄(宮坂醸造)の銘柄をそれぞれ製造しています。
登山の際に立ち寄りやすいという理由で自分も諏訪五蔵エリアには何度か訪れていますが、一度に全ての酒蔵を回ってしまうのも味気ないと思い、その際に立ち寄るのは1軒だけというルールを己に課して回っています。その中でも本金は最初に訪れた蔵なので特に思い入れがあったり……。(これまで本金→麗人→舞姫の順で訪問しています。次は横笛を予定)
酒ぬのや本金酒造は諏訪五蔵の中でも最も規模が小さいとされる酒造で、それゆえに臨機応変な酒造りができるようで、銘酒界隈でも比較的早い内から認知されている気がします。取扱店も増えつつあるようで、自分が諏訪の酒造に訪れて何年か後に近所の酒屋さんで置かれるようになったりして、それ以降はすっかり身近な銘柄になりました。なので五蔵のお酒の中では最も多く飲んでると思います。
そんな本金の今回のお酒ですが、諏訪というワードが付いているように、米、酵母、水といった原料すべて地元諏訪産を使用した、日本酒版テロワールと言っても過言ではないお酒。地酒と言えど、他所の県の米を使って他所の県の酵母を使ってるお酒が大半である中、これぞまさに地酒と言えるでしょう。
ちなみにこちらのお酒は冒頭で書いた通り、2025年5月の美ヶ原から霧ヶ峰までの家族登山(記事未作成)での登山酒として用意したものとなります。記事については少々時間が掛かると思いますがそのうち……。


自分が酒ぬのや本金酒造に最初に訪れたのは、登山も日本酒もまだ始めたばかりだった2015年、今回の登山とは逆コースの霧ヶ峰から美ヶ原までの縦走の際で、この時は家族登山ではなくソロでした。
上諏訪の市街地にある酒蔵へは、電車移動後に霧ヶ峰までのバス待ちの時間を利用して訪問。駅から歩き始めて舞姫、麗人と掠めていって横笛の伊東酒造の向かいにあります。(真澄の宮坂醸造は更に先に立地)

店内は諏訪五蔵の他の酒蔵と比べると事務所のような体裁。飾りっ気の無さがむしろ実直に酒造りをしている印象を当時受けました。現在では有料試飲の対応があるらしいですが当時はやっておらず、説明を元に味を想像しながらのお酒選び。選んだ純米無濾過生原酒は骨太で飲みごたえがありつつも後味さっぱり、地酒らしくも洗練されたお酒という印象でした。

その後の宿泊地での食事風景。(トップページのアイキャッチに使ってる写真だったり)
味覚の傾向
※背面ラベル撮り忘れの為無しです
今回も例によって家族からのレビューから。(美ヶ原~霧ヶ峰の登山中、テントにて)
家族「甘酸っぱいけど綺麗なタイプ。濃いけどさっぱりしてるような不思議な感じ」
犬山「甘さの度合いってどんな感じ?」
家族「めっちゃ甘いって程じゃない。けど甘いには甘い」
いざ自分も飲んでみる。スタートの甘味は今まで飲んだ本金と比べてもやや穏やか、けど主張はしっかり。その後はすぐに酸味メインの複雑な味わいが広がるものの、全体的に透明感があり終盤のキレまで見通せる……飲みごたえがあるのに上品という不思議なお酒でした。

※数値が高ければ味が優れているという訳ではないのでご注意下さい
料理との組み合わせ

今回は登山用のお酒という事でテント内にて。まずはつまみ無しで単体でテイスティング……味覚の傾向の所でも書いたように、飲みごたえがあるのに透明感のあるお酒だなという印象。本金の中でもやや食中向けと言えそうですが、これだけ濃厚で甘味もあれば単体でも十分楽しめる。

まず合わせたのは、道中採取したネマガリダケを塩茹でした物。まだ大きくなる前で食感は柔らかく、味わいはアスパラのような甘味。上品な本金と中々良い相性、85点の組み合わせ。(登山補正あり)

2枚上の写真の炭火焼鳥にネマガリダケを加えて彩り良くしてみました。酸味がしっかりあるお酒なのでお肉系と良く合います。90点の組み合わせ。(登山補正あり)

帰宅後、焼売や味噌きゅうりと合わせてみる。味噌きゅうりはお酒の甘味が引き立ち80点、焼売とは酸が良い相性で90点の組み合わせ。
スペック一覧表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 蔵元 | 酒ぬのや本金酒造(長野県諏訪市)→(HPリンク) |
| 使用米 | 美山錦 |
| 精米歩合 | 55% |
| 日本酒度 | -3 |
| 酸度 | 2.2 |
| アルコール度数 | 16度 |
| 種別 | 純米吟醸酒(生原酒) |
| 購入価格(税込) | 3,860円(1,800ml) |
買えるお店の紹介(あれば)
今回紹介した諏訪の無濾過生原酒は見当たりませんでしたが、火入れバージョンを楽天で取り扱っている所を見つけたので紹介します。濃厚かつ透明感のある完成度の高いお酒ですので興味がある方はどうぞ。
もう一つ、酒ぬのや本金酒造でおすすめのお酒が【本金 本醸造 からくち太一】。同酒造の中でも人気の辛口酒で比較的リーズナブル。(これの無濾過生原酒バージョンのすっぴん太一は個人的に推しています)
※流通量の少ない地酒なので、品切れ&リンク切れの際はご容赦下さい。
次回のお酒はこちら→『028|天の戸 美稲八◯ 純米無濾過生原酒』



