
自宅の晩酌用に亀齢酒造の『亀齢 純米 クラシック』を調達しましたので、甘口辛口などの味の解説やレビューをざっくばらんに書き殴ります。皆さんの日本酒選びに1ミクロンでもお役に立てますと幸いです。
前回の記事です→『009|辻善兵衛 プレミアムS』
お酒の概要と経緯


隣町のN酒店にて、ふと広島県の西条(日本三大酒処の一つと言われる町)の話になった時の事。
店主「へえ、西条行った事あるんですか」
犬山「酒まつりじゃない時にだけど、幾つかの酒蔵が蔵開きしてる時に行ったね。自分が行った時だと福美人と賀茂鶴だったかな」
西条の福美人と賀茂鶴の酒蔵に立ち寄った時の記事はこちら→『西中国山地登山旅行2日目 酒どころ西条』
店主「それで、亀齢には行かなかったんです?(お店の取り扱い銘柄に亀齢がある)」
犬山「亀齢はその日蔵開きやってなかったから行かなかったかなー。寄れば試飲できたみたいだけど、その後すぐ登山という日だったから寄れて2軒が限界」
店主「そりゃ懸命なご判断で」
犬山「ただ、西条でトータル一番飲んでるお酒って行ったら圧倒的に亀齢(というか首都圏で他の銘柄はあまり見かけない)だから寄りたかったけどね。そこに今ある八拾の生酒とか今まで何本買ってるんだって感じだし」
と、冷蔵ケースに並ぶ【亀齢 辛口純米 八拾 生酒】を見やる。
店主「これね。安くて美味しいっすよね」
犬山「自分はあまり同じ酒買わないタイプだけど、これは味も独特だから何度も買っちゃう……あと亀齢は全体的に内容の割には値段控えめだよね」
店主「それはかなりありますね。同じ内容でも他だったら500円くらい高いかも」
犬山「ほんとそれ」
店主「それでなんですけど、丁度こんど新しい亀齢の純米入るんで試してみます? 結構いい酒ですよ」
犬山「いいね。話の流れだし、見かけたら飲んでみたいかな」
そうして1ヶ月後、再び訪れたN酒店にて。
犬山「こないだ言ってた新しい亀齢ってのは?」
店主「これですね、純米クラシック」
冷蔵ケースの一本を指し示す。クラシックという名の通りレトロなデザインのラベルだったが、完全に古びているというよりはそれっぽく見せたレトロ風とも言える。
犬山「火入れの純米の割には値段するね。八拾の生酒よりだいぶ高い」
店主「山田の68だからね。八拾の値段設定がおかしいっていうのもあるけど、お客さんだったらこの値段でも後悔しないと思うよ」
犬山「そんなに凄いの?」
店主「バランス良いから」
少し悩んだものの、ここまで話引っ張ったからには買わざるを得ないな……という事で、この日はこれを一本提げて帰る事に。

ちなみに、これが亀齢の中でもよく飲んでる【亀齢 辛口純米 八拾 生酒】。税込2300円程度とは思えない飲みごたえと洗練され具合。低精白は荒いというイメージはこれ飲んで消えました。
味覚の傾向

まずは先んじて家族のレビュー。
家族「最初は甘いけど全体的に見たら辛口かな」
犬山「抑揚があるって事?」
家族「キレはある。けどこれ美味しい」
どちらかというと甘口派な家族から辛口のお酒で美味しいという評価は珍しいので、ちょっと気になりつつ自分も飲んでみる。
最初は甘味が割としっかり存在感。余裕のあるノビを見せた後、しっかりと切れる。飲み始めの段階での甘味がそこそこあるので、甘辛の度合いは自分としては中庸くらいに感じる。濃淡で言えばかなり濃厚寄り。
ただ……なんというか全体的なバランスの取れ方が非常に秀逸。五味の何か突出しているという事もなく綺麗に纏まっている。完成されたお酒と言うと少し大袈裟な気がするけど、ある一系統の完成形に近いお酒とも言える。少なくとも、「食中向けの辛口系のお酒」でおすすめを聞かれたら当面はこれを勧めるかも。(買える店があれば)
犬山「これは凄いお酒だな」
つい感慨に耽ってそんな事を呟いてしまったり。米を磨いて華やかにした「分かりやすく美味しい」お酒は幾つもあるけど、こういうタイプの凄いお酒は多くはないと思う。亀齢の実力、恐るべし。

※数値が高ければ味が優れているという訳ではないのでご注意下さい
料理との組み合わせ

濃厚かつ甘味がそこそこあるので単体でも飲めない事は無いのですが、真髄はやはり食中酒としての起用。今回はサワラの西京焼きに合わせてみました。
西京焼きは甘味が強いので意外と日本酒の種類を選ぶ肴(個人の感想です)だと思うのですが、今回の亀齢は甘辛どちらも主張している上で飲みごたえがあるので十分太刀打ちできる感じ。90点の組み合わせ。他のつまみとも言わずもがなの相性でした。

こちらはホッケの干物と合わせてみた所。個人的には味が濃いホッケと日本酒との相性は最強だと考えていて、特にこの今回の亀齢との組み合わせは抜群の中の抜群。完璧に近い98点の組み合わせ。
スペック一覧表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 蔵元 | 亀齢酒造(広島県東広島市)→(HPリンク) |
| 使用米 | 八反錦&中生新千本 |
| 精米歩合 | 68% |
| 日本酒度 | +3 |
| 酸度 | 1.6 |
| アルコール度数 | 17.5度 |
| 種別 | 純米酒 |
| 購入価格(税込) | 2,750円(1,800ml) |
買えるお店の紹介(あれば)
いろいろな方に飲んでもらいたいお酒ではあるのですが、楽天では正規価格で売られているのが四合瓶のみだったので、今回はそちらのみ紹介致します。そんなに本数出回ってなさそうなので、これもそのうち売り切れになるかも……。
純米クラシックの方は品切れ率高いので、Amazonでも扱いがある比較的入手しやすい【亀齢 辛口純米八拾】の火入れバージョンを併せて紹介しておきます(生酒の方がおすすめですが冬季限定なので……)。辛口系かつ低精白系の入門として秀逸な日本酒なので、食事に合わせたいお酒を探している人には是非とも試して頂きたい一本。
※流通量の少ない地酒なので、品切れ&リンク切れの際はご容赦下さい。
次回のお酒はこちら→『011|谷泉×加賀鳶 2025 純米』


