
2025年11月、台高山脈から室生火山群までの縦走登山に出掛けてきました。この記事ではその時の記録等を掲載しますので、実際に登る際の参考にして頂ければ幸いです。
目次
- 山行の概要
- まえがき
- コース状況
- 尾鷲道(尾鷲駅~水無峠~地蔵峠~中ノ嶺~マブシ嶺~尾鷲辻)
- 大台ヶ原周辺(日出ヶ岳、大蛇嵓、ビジターセンター付近)
- 川上辻~名古屋岳~三津河落山~大和岳
- 三津河落山~コブシ峠(バリ尾根経由で筏場道に合流)~大台辻
- 大台辻~添谷山~御座嵓
- 御座嵓~引水サコ~振子辻~父ヶ谷の頭~三之公雨量観測所
- 三之公雨量観測所~湯谷ノ頭~山ノ神ノ頭
- 山ノ神ノ頭~地池越~馬ノ鞍峰~霧ノ平
- 霧ノ平~弥次平峰~ホウキガ峰~池木屋山
- 池木屋山~赤倉山~千石山~笹ヶ峰~明神岳
- 明神岳~明神平~国見山~赤ゾレ山~伊勢辻山~雲ヶ瀬山~高見峠~高見山
- 高見山~トクマ山~奥ノ山~請取峠~白髪峠~新道峠~三峰山
- 三峰山北尾根(三峰山~仏来山~学能堂山~杉平)
- 室生火山群(大洞山、尼ヶ岳、倶留尊山、小古光山、鎧岳、兜岳、住塚山など)
- 東海自然歩道(クマタワ峠~室生寺~門森峠~室生口大野駅)
- 登山の記録
- 歩いたルート(GPSログ)
- 台高山脈その1(尾鷲駅→魚飛渓吊橋)
- 台高山脈その2(魚飛渓吊橋→水無峠→地蔵峠→龍辻→中ノ嶺→木組峠→マブシ嶺)
- 台高山脈その3(マブシ嶺→尾鷲辻→大蛇嵓往復→日出ヶ岳→大台ヶ原ビジターセンター→三津河落山→大和岳往復)
- 台高山脈その4(三津河落山→大台辻→添谷山→引水サコ→振子辻→父ヶ谷ノ高→三之公雨量観測所)
- 台高山脈その5(三之公雨量観測所→山ノ神ノ頭→地池越→馬ノ鞍峰→霧ノ平)
- 台高山脈その6(霧ノ平→弥次平峰→池木屋山→霧降山→赤倉山→千石山南鞍部)※未作成
- 台高山脈その7(千石山南鞍部→千石山→明神岳→明神平→国見山→赤ゾレ山→伊勢辻山→高見峠→高見山)※未作成
- 台高山脈その8(高見山→トクマ山→請取峠→白髪峠→新道峠→三峰山→八丁平)※未作成
- 台高山脈その9(八丁平→三峰山→仏来山→コスマ峠→学能堂山→杉平→道の駅伊勢本街道御杖→大洞山南登山口)※未作成
- 室生火山群その1(大洞山南登山口→大洞山→大タワ→尼ヶ岳往復→下太郎生→飯垣内→西浦峠→倶留尊山→曽爾高原→長尾峠)※未作成
- 室生火山群その2(長尾峠→後古光山→古光山→曽爾村役場→鎧岳→兜岳→済浄坊の滝→屏風岩→住塚山)※未作成
- 室生火山群その3(住塚山→国見山→クマタワ峠→室生寺→門森峠→室生口大野駅) ※未作成
- 今回の登山難度
山行の概要
まえがき

冒頭に書きました通り、今回は三重県と奈良県に跨る台高山脈(と室生火山群)の縦走登山に行ってきました。
台高山脈というと大台ヶ原と高見山を結ぶ稜線の事で、近隣のロング縦走コースである大峯奥駈道より道が悪くきついという事で知られており、個人的に何年も温めていたルートでした。早い頃には2019年の大峯奥駈道の縦走を終えた翌年の時点で既に行こう!って感じの気分になっていたのですが、行こうと思って予定を立てても天気の都合で取り止めたり、土壇場でびびって行き先を変更してしまったりする事も多く、結果今の今まで行けていませんでした。
ただ、核心部の区間(大台ヶ原~池木屋山)が風化が年々進んでいて、いつ歩けなくなるか分からないみたいな状況だったので、今年こそと思い切って行ってみたという次第です。
加えて今回は、台高山脈の北端にあたる高見山(ゴールもしくは起点とする場合が多い)から更に三峰山、そして三峰山北尾根と繋げて、その後は更に室生火山群(大洞山、尼ヶ岳、倶留尊山、古光山、鎧岳兜岳、住塚山)のピークを軒並み踏破するという行程で挑みました。というのも、一般的な台高山脈の縦走ルート(尾鷲道~大台ヶ原~高見山)だと基本4~5日の行程、自分の自慢の鈍足でも7日くらいで歩けてしまいそうで、思い切って行くにしては若干行程が短いかなと思って付け加えてみました。
そうこうして前回の那須連山でのテント泊縦走という若干気合の入ったトレーニングも終えて準備万端で挑む事になったのですが、12日間にも及ぶ過去一きつい行程という事でやっぱり一筋縄では行かず……。
コース状況
ネット上に詳しく情報が載っていない山域なので、今回はコースの状況や水場の箇所も区間別に細かく書いておきます。実際に行きたい場合は参考にして下さい。※難路扱いの道が多いので自己責任でお願いします
尾鷲道(尾鷲駅~水無峠~地蔵峠~中ノ嶺~マブシ嶺~尾鷲辻)


通常の尾鷲道のコースはクチスボダムから古和谷林道経由で進みますが、沢沿いで崩落が進んでいるという話なので、安全策で今回は水無峠、地蔵峠経由で歩きました。実質的な登山口となる地蔵峠まで林道を延々と20kmくらい歩くので距離的にはかなり延びますが、尾鷲道の危険箇所の大部分を回避できるのでおすすめです。
道の状態については……尾鷲道は難路扱いの道ですが、実際は地元山岳会による整備や案内が行き届いているので、難路扱いのコースとしては割と歩きやすい部類かなと思います。(今回行かなかった古和谷沿いの区間は不明)
その上で更に自分は今回、又口辻から龍辻、中ノ嶺というピークを経由する尾根伝いのコース(バリエーション扱い)を経由しました。バリルートらしく急な登り下りはありますが、そこまで極端に歩きにくい訳でもなく区間も短いので、ちょっと展望を堪能したい場合はこちら経由でも良いかなと思います。(龍辻からの展望はかなり良いです)
水場情報
尾鷲道のコース上では、古和谷の沢沿い区間を除くと唯一、又口辻~新木組峠の間に神明水という水場がありますが(今回は尾根ルートを経由したので未確認)、他の方の記録を見ると枯れている事が多いとの事。

ちなみに今回自分が辿った林道経由の場合、水無峠~地蔵峠の道沿いに幾つか小沢があるのでそちらで汲む事が可能です。(写真の箇所です)
ほか、地蔵峠から林道を更に1kmほど山の方へ進んだ所の西原橋で沢を越えるので、そちらでも補給可能かと思います。未確認ですが、地蔵峠の地点で沢の流れる音がしたので問題なく汲めそうな気がします。
大台ヶ原周辺(日出ヶ岳、大蛇嵓、ビジターセンター付近)


一般コース。公園の遊歩道と同程度です。
水場情報

水場は日出ヶ岳から大台ヶ原ビジターセンターまでの区間の途中にある他、ビジターセンターに自販機があります。
川上辻~名古屋岳~三津河落山~大和岳


バリエーションルートですが、三津河落山自体が比較的人気のあるピークらしく部分的に踏み跡のある箇所があります。ただ、途中の名古屋岳~三津河落山の間は全体的に草に埋もれていて道が無いような状態なので、歩けそうな所を選んで歩く形になります。
一方で、三津河落山~大和岳ははっきりとした踏み跡(笹の切れ目のような道)が続いており比較的歩きやすいです。
水場情報
この区間はありません。大台ヶ原ビジターセンターで予め補給しておきましょう。
三津河落山~コブシ峠(バリ尾根経由で筏場道に合流)~大台辻

筏場道は川上辻~コブシ峠の間に崩落箇所があるとの事だったので、それを避ける為に今回は三津河落山を経由して稜線沿いに進んでコブシ峠で筏場道に合流するという形で歩きました。(バリエーションルート扱い)
正規のコースではないものの歩く人は居るのか場所によってはテープがありますが、踏み跡は三津河落山直下の笹道区間を除いて基本無し。コブシ峠少し上の所で藪が濃く尾根筋を読みづらい箇所があるので注意。


筏場道の区間(コブシ峠~大台辻)は、かつては大台ヶ原登山におけるメインルートの一つだったという事もあってか道も比較的歩きやすいですが、通行止めとなって久しく今ではだいぶ自然に還り気味。また大台辻のすぐ西側にちょっとした崩落箇所があるので、そちらは高巻きする必要あり(テープありました)。
水場情報

筏場道のコース上には幾つか水場があり、コブシ峠からやや川上辻に寄った所には金明水(未確認)。大台辻方面にも水量がそこそこある小沢があります(写真のもの)。
大台辻~添谷山~御座嵓


大台辻~添谷山に関しては、大台ヶ原から池木屋山までの核心部区間にしては比較的アップダウンも緩くて歩きやすい道。添谷山の直後はやや急峻な坂道があるものの区間はごく短めです(このくらいの急坂はその後当たり前のように出てきます)。
御座嵓の付近は尾根がY字になっており、南側から西側の尾根を繋ぐ形で進みます。このY字の基部で東側に行ってしまったり、途中で降らないように注意。この区間は時々赤テープがありますが、間隔は長く落ちている物も多いのであまり宛てにはできないかも。
水場情報
この区間、水場はありません。
御座嵓~引水サコ~振子辻~父ヶ谷の頭~三之公雨量観測所


御座嵓からの下りは、御座嵓の展望地(岩場の上の視界が開けた所)から若干西に進んだ所に分かりやすい下降点があり(木々の切れ目があり)、そこから北側に折れて向かって下り始める形となります。この下降はかなりの急坂ですが、台高核心部にしては珍しくロープ完備なので割と楽に通過できます。
引水サコのピークを越えた辺りから登り下りの急峻さが厳しくなってきます。基本は主稜線の尾根上をひたすら進む形になりますが、ややこしい支尾根や広尾根もあるので怪しくなったらこまめに位置確認しましょう。
水場情報

引水サコのピーク南の鞍部で東側に水の流れが見えます(水音も聞こえる)。緩い傾斜の谷になっていますのでどこからでも下れそうですが、下降点らしき所には写真のようにそれっぽいマーキングがあります。


三之公雨量観測所では建物のすぐ北側の所に小さな谷間にやや広めの沢があり。台高縦走における定番の水場で通年枯れないという話。ここでの補給をメインとして予定に組み込むとスムーズかなと思います。(自分は大台ヶ原、三之公雨量観測所、千石山南にて水汲みしました)
三之公雨量観測所~湯谷ノ頭~山ノ神ノ頭


湯谷ノ頭の前後は岩稜帯で、台高核心部の中でも特に歩きづらく感じた区間。特にピーク西側の尾根筋はすぐ崖になっているので、一旦別の尾根から下ってそこからトラバースして主稜線上に復帰しました。この辺りは細かいルーファイは常に必要かも……。
それ以外の岩稜帯も手を使って上り下りするような箇所は多く、かつて整備されていた補助ロープは軒並み途中で千切れているのであまり宛てにはできません。手がかりを探しながら登り下りしましょう。

上で書いた湯谷ノ頭直下のトラバースの写真。下の方は傾斜が緩くなってて落ちても怪我くらいで済みそうですが、こんな極端に人通りも少なく電波も通じない所で怪我したら詰むので戦々恐々でした。
水場情報
この区間、水場はありません。
山ノ神ノ頭~地池越~馬ノ鞍峰~霧ノ平


山ノ神ノ頭~地池越、その中でもカコウキ越の鞍部すぐ北の区間は地図上ではトラバースして進む形となっていますが、そのトラバース路は既に風化して消滅しているので尾根上を進むのが無難です。(写真は無理にトラバースしようとした所……めちゃくちゃ苦労しました)


地池越の前後は急峻な上り下りが多いですが、馬ノ鞍峰に近づくにつれて傾斜は緩やかになり歩きやすくなります。ただ、馬ノ鞍峰から池木屋山寄りに少し進んだ所には一箇所だけ急峻な岩場の上り下りがあり。こちらは補助ロープも根本近くで千切れているので通行注意。

上の岩場のロープです。途中で千切れてしまったのか極端に短く、1~2mほどの長さしかない。台高核心部ではこうした千切れたロープをよく見かけました。
水場情報
水場は地池越、霧ノ平からそれぞれ東側の谷に下った所にあるようですが未確認。地面池越は鞍部が南北に2箇所ありますが、水場はその南の方から北東方面の谷を下った箇所。霧ノ平はかなり東側に下った所なので距離があるとか。
霧ノ平~弥次平峰~ホウキガ峰~池木屋山


この辺りになると急峻なアップダウンは減りますが、時折出くわすヒメシャラの幼木漕ぎが結構大変で完全に道を塞いでいる事も(踏み跡も無い場合が多い)……枝先が目に入らないように注意。
水場情報
弥次平峰~ホウキガ峰間の1258mピークすぐ西の鞍部から南に下った所で水場があるらしいです(未確認)。割と水量豊富という話だったので、雨量観測所で汲んだ水が尽きたらこちらで汲む予定でした。
池木屋山~赤倉山~千石山~笹ヶ峰~明神岳


難路扱いのコースですが、関西百名山である池木屋山登山におけるメインのルートという事もあって比較的道は良い。殆ど一般コースに近いです。
水場情報


千石山の南の鞍部には小さめの広場がありますが、そこから東に進むと沢があります。水量は晩秋でも豊富だったので枯れる事は無いでしょう。
明神岳~明神平~国見山~赤ゾレ山~伊勢辻山~雲ヶ瀬山~高見峠~高見山


一般コースなので歩きやすいですが、伊勢辻山からのハンシ山方面に下る際に支尾根に入り込んでしまいやすいので注意(一度、思いっきりコースアウトしました)。
水場情報

明神平から西側方面、道なりに数分下った所にパイプのある水場があります。高見山方面に向かう場合、以降は確実な水場は無いのでここで多めに汲んでおく事をおすすめします。
高見山~トクマ山~奥ノ山~請取峠~白髪峠~新道峠~三峰山


高見山~新道峠まではバリエーションもしくは難路扱いの道。比較的歩きやすい尾根道ですが、等高線にも表示されていないような小刻みなアップダウンが多く体力的に結構きつめ。とは言え難所らしい難所はありません。
水場情報
トクマ山西峰~奥ノ山の間に太良木谷に沿って進む箇所があり、近付くと水の流れる音が聞こえるので沢筋まで下れば確保できそうです。ほか、三峰山の八丁平から西側の谷に降りていくと沢に行き着くらしいです。(未確認)
三峰山北尾根(三峰山~仏来山~学能堂山~杉平)


バリエーションルートですが、こちらは比較的人気のあるコースなのか高見山~三峰山と同等以上に歩きやすいです(三峰山の直下のみやや急峻な坂道があります)。仏来山より北側(学能堂山方面)は地元のハイキングコースなのか案内看板も豊富です。
水場情報

コース上に水場はありませんが、麓の杉平集落に下る手前で沢の流れがあったので、それを濾過して使用しました。近くには道の駅もあるのでそちらで飲み物を買ったりもできそうです。
室生火山群(大洞山、尼ヶ岳、倶留尊山、小古光山、鎧岳、兜岳、住塚山など)


全て一般コース扱い。尼ヶ岳の直下はザレ場の急斜面、後古光山~古光山と兜岳の下りはロープを使った岩場の登り下りがありますが、そこまで難易度は高くないです。
水場情報
麓が近いので水を汲む場所には困らないかなと思います。自分は曽爾高原ファームガーデンの水道、済浄坊の滝付近の沢(浄水器使用)で補給しました。
東海自然歩道(クマタワ峠~室生寺~門森峠~室生口大野駅)


クマタワ峠~西側の布引滝までの区間は東海自然歩道として整備されていますが、現在では崩落が激しく難路扱いとなっています。ただ、一般登山道よりちょっと険しい程度のレベルの道なので、問題なく歩けるかなと思います(自分は未明の真っ暗闇の中通過しました)。
室生寺から室生口大野駅までの門森峠越えの区間も遊歩道に近い道ですが、石畳が苔むしていて滑りやすいので注意。
水場情報
室生寺などの街中区間で補給可能。周辺には公衆トイレや自販機等が沢山あります。
登山の記録
歩いたルート(GPSログ)
累計標高差(登り)13,740m、距離200km越えの過去一ロングかつ険しい登山でした。標高グラフにすると、後半の室生火山群の登り下りの起伏が際立ってますね……。
台高山脈その1(尾鷲駅→魚飛渓吊橋)

初日は移動メインの日で、いつものように電車移動で西を目指しました。名古屋からは関西本線に乗り継ぎ、途中の蟹江の駅近にある山田酒造にて醉泉と最愛の2銘柄の日本酒を登山酒として調達。その後は近鉄やJRを乗り継いで紀伊半島を南下し、今回の登山のスタート地点となる尾鷲駅に到着したのは既に日没過ぎという時分でしたが、今回は過去一の長丁場という事で初日から少し歩いておこうと、登山口方面に僅かに歩を進めた所でこの日を終えました。
台高山脈その2(魚飛渓吊橋→水無峠→地蔵峠→龍辻→中ノ嶺→木組峠→マブシ嶺)

登山の実質的な初日となる2日目は、昨日から続く登山口までの歩きからのスタート。未明で暗闇の中から歩き始め、橡山の登山口である水無峠で明るくなり始めるも、以降もまだまだ続く林道歩き。尾鷲駅から6時間歩いて到達した地蔵峠の登山口からはようやく登山道に入り、直後に古和谷から続く尾鷲道に合流。ただ後の台高核心部の足慣らしの為、合流後すぐにメインルートを離れて稜線上を竜辻、中ノ嶺といったピークを踏みながら進む事に(バリルート扱い)。その後、新木組峠にて再び尾鷲道に合流し、木組峠からは長い登りを経て登頂したマブシ嶺にてこの日は行動終了となりました。
台高山脈その3(マブシ嶺→尾鷲辻→大蛇嵓往復→日出ヶ岳→大台ヶ原ビジターセンター→三津河落山→大和岳往復)

この日はマブシ嶺から尾鷲道を引き続き北上。長いコースであるものの比較的歩きやすい道で、特に苦労せずに尾鷲辻に到着し、以降暫くは賑やかな大台ヶ原エリアの散策。展望地である大蛇嵓への往復を済ませた後、大台ヶ原の最高峰であり今回の登山における最高地点である日出ヶ岳に登頂。その後はビジターセンターに下山するも、その場での情報収集での内容を勘案した結果、崩落箇所が多いとされる筏場道を稜線上から迂回する事に。稜線上を名古屋岳方面に伝うコースはバリエーションながらも意外と踏まれており、三津河落岳では気持ちの良い笹のピークで絶景を堪能。その後、日没までまだ少し時間があったので近くの大和岳を往復しました。
台高山脈その4(三津河落山→大台辻→添谷山→引水サコ→振子辻→父ヶ谷ノ高→三之公雨量観測所)

この日から台高山脈縦走における核心部となる難路区間へ。三津河落山にて日の出を見物した後は尾根伝いに進んで筏場道のコブシ峠に合流する作戦で進みました。バリ尾根らしいワイルドな尾根を下降した後は暫く筏場道を辿る。大台辻から先は完全に道なき道となるものの添谷山までは比較的アップダウンは緩く安堵。しかし展望地の御座嵓付近から徐々にアップダウンが険しくなり、引水サコ、振子辻と直登と急下降を繰り返しつつ進む形に。父ヶ谷ノ頭を過ぎると若干起伏は緩くなり、その後は台高縦走におけるオアシス的ポイント、三之公雨量観測所でこの日は宿泊しました。
台高山脈その5(三之公雨量観測所→山ノ神ノ頭→地池越→馬ノ鞍峰→霧ノ平)

5日目は前日に引き続き台高山脈縦走における核心部の歩きでした。前日宿泊した三之公雨量観測所をスタートすると、程なくして岩稜帯となり険しい道に……湯谷ノ頭の直後は稜線上が崖で進退窮したり、山ノ神ノ頭から地池越のトラバース路が消失していたり、馬ノ鞍峰の直後の岩場のロープが千切れていたりと、台高核心部の中でも特に険しかった事もあって進みもスローペース極まった感じ。なので当初この日は池木屋山手前辺りまで向かうつもりでしたが、途中で日没が近付いてきた上に雪が降ってきたという事もあって、馬ノ鞍峰少し先の鞍部である霧ノ平にてこの日は行動終了となりました。
台高山脈その6(霧ノ平→弥次平峰→池木屋山→霧降山→赤倉山→千石山南鞍部)※未作成

この日のテーマは、台高山脈の核心部区間の終盤と池木屋山から千石山付近までの歩きとなります。核心部における難路と呼ばれる箇所は前日の上に大半通過したので今回は比較的歩きやすかったのですが、弥次平峰、ホウキガ峰と辿るに連れて密度の濃いヒメシャラの幼木漕ぎが増えてきて最後の最後まで難儀させられました。ただ、関西百名山の一座である池木屋山以降はこれまでのハードさが嘘のような快適な道程で、霧降山、赤倉山と展望を楽しみながらの気楽な稜線歩き。その後、この日は付近に水場がある千石山南の鞍部にて宿泊となりました。
台高山脈その7(千石山南鞍部→千石山→明神岳→明神平→国見山→赤ゾレ山→伊勢辻山→高見峠→高見山)※未作成

12日間の行程における折り返しとなった7日目は、台高山脈の北端にあたる高見山を目指しての北上が内容としてのメインとなります。前日宿泊した千石山南の鞍部からは千石山、笹ヶ峰とピークを越えていき、明神岳にて3~4日ぶりに一般コースと合流。快適なロケーションの明神平を通過した後は国見山、赤ゾレ山と、引き続き稜線上のピークを辿る形に。伊勢辻山以降はハンシ山、雲ヶ瀬山とアップダウンが予想外にきつくペースは落ち気味であったものの、高見峠からの登り返しを根性で済ませてこの日のうちに高見山に登頂しました。
台高山脈その8(高見山→トクマ山→請取峠→白髪峠→新道峠→三峰山→八丁平)※未作成

8日目は高見山から三峰山にかけての縦走がメインテーマ。山頂での日の出を見物した後は、これまで北へ向かっていた進路を変えて東進。カヤノ山、トクマ山方面へ進み、奥ノ山から下り始めてこのコースの実質的な中間地点となる請取峠へ。縦走路は再び難路扱いのコースでしたが、台高縦走で感覚が麻痺してるのか至って普通の道という感じ……とは言え小刻みなアップダウンが続き体力が削られる道でした。故に大滝山、白岩山、白髪峠と登り返していく来る頃には完全にお疲れモードでしたが、新道峠以降は一般コースと合流した事で一転して歩きやすくなり、日没前になんとか三峰山に到着。その後、直下の八丁平で宿泊となりました。
台高山脈その9(八丁平→三峰山→仏来山→コスマ峠→学能堂山→杉平→道の駅伊勢本街道御杖→大洞山南登山口)※未作成

台高山脈縦走という括りにおいての最終日となるこの日は、三峰山直下に広がる草原、八丁平からスタート。朝方これまで歩いてきた台高山脈の山々を眺めた後は、バリエーションルートである三峰山北尾根へ。こちらもバリエーションの割には歩きやすい道で展望も所々で良く、途中の仏来山では前日歩いた高見山~三峰山の長い稜線が綺麗に見える。以降はコスマ峠に下り、再び登り返して登頂した学能堂山は人気があるという話納得の好展望でした……そしてスタートの尾鷲から長々続いてきた尾根はここで途切れる為(尾根そのものは三峰山から局ヶ岳方面に伸びる高見山地の方が長いですが)、そこから杉平の集落に一旦下山。近くの【道の駅伊勢本街道 御杖】にて食料調達を済ませ、翌日から始まる室生火山群の過酷な登り下りに備えました。
室生火山群その1(大洞山南登山口→大洞山→大タワ→尼ヶ岳往復→下太郎生→飯垣内→西浦峠→倶留尊山→曽爾高原→長尾峠)※未作成

長かった台高山脈縦走から休み無しに始まった室生火山群の踏破。最初に登るのは大洞山で、こちらも他の山々と同様に独立峰然としたピーク。雄岳、雌岳とどちらも展望は良く、また空気も澄んでいたので遠く南アルプスや富士山まで見通せました。その後はザレの急登に意外と難儀した尼ヶ岳、一旦麓の下太郎生、飯垣内といった集落に下って、西浦峠経由で倶留尊山を目指しました。登頂後に二本ボソでの展望を堪能した後は曽爾高原で夕日に輝くススキ野原を鑑賞……予定ではそのまま後古光山方面に進むつもりでしたが、ここで完全にお酒も食料も尽きてしまったので、かなり下った所にある【曽爾高原ファームガーデン】にて色々と買い足し。
室生火山群その2(長尾峠→後古光山→古光山→曽爾村役場→鎧岳→兜岳→済浄坊の滝→屏風岩→住塚山)※未作成

室生火山群の登山の後半部となります。まず最初に後古光山、古光山と辿るものの意外に険しい岩場があり、12日間行程の今回の登山で始めてストックを収納。展望地である古光山南峯での眺めを堪能した後は曽爾村の中心市街地へ下り、そこから村のシンボルとされる鎧岳へ再度の登り。最初の取り付きを誤って直登してしまう等のミスはあったものの無事登頂し、そこから更に兜岳へ縦走。以降は済浄坊の滝へ一旦下り、そこから屏風岩の目前を経由して住塚山まで移動しました。
室生火山群その3(住塚山→国見山→クマタワ峠→室生寺→門森峠→室生口大野駅) ※未作成

12日間にも及ぶ最終日となるこの日は東海自然歩道に沿って進み、室生寺を経由して今回のゴールである室生口大野駅を目指した一日でした。この日は朝方から雨が降るとの予報だったので未明のうちに住塚山を出発。国見山を経由してクマタワ峠まで下り東海自然歩道に合流するものの、ここから先は崩落箇所が多く難路指定。暗闇の中荒れた道を越えて無事に林道に出られたものの、その頃には雨が本降りになり以降は雨具着用の雨中行軍。とは言え雨のおかげで、前々から行ってみたかった紅葉の室生寺を空いてる中で見物できたので結果オーライ的な……その後は再び東海自然歩道の門森峠越えの区間を土砂降りの中歩きの末、ゴールとなる室生口大野駅に到着。流石に長すぎた。
今回の登山難度
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 行程の長さ | AAA(12日間行程。荷物重い上に食料途中で尽きるので補給必須) |
| 起伏の激しさ |
AA(台高山脈の核心部は常に急登と急下降の繰り返し。 終盤の室生火山群も独立峰ばかりなので登り下りで足が堪える) |
| 道の悪さ |
AA(大台ヶ原~池木屋山は悪路で区間によっては常にルーファイ。 一方で尾鷲道、高見山~三峰山、三峰山北尾根の難路&バリは 案内も多く意外と歩きやすい。他の区間は一般コースと同等) |
| 気候の厳しさ | C(朝方は±0℃程度、全然耐えられる) |
| 水場の少なさ |
A-(大台ヶ原~池木屋山の台高核心部の区間は意外と水場は豊富。 ただし明神平~高見山~三峰山~麓の杉平集落までは、 水場が無い区間が丸2日間程度続いた) |
| その他要素 | 大台ヶ原~赤ゾレ山までの3日間半、人と会いませんでした。 |
| 総合ポイント | 98点(鬼。個人的に過去一のキツさ。大峯奥駈道を越えた何か) |
PR(山と高原地図の紹介)
台高山脈(マップ外の尾鷲道やバリエーションルート扱いの高見山~三峰山、三峰山北尾根を除く)から室生火山群までカバーされているので、今回登った山はこれ一冊に全て包括されています。
台高山脈も大台ヶ原周辺を離れると分かりづらい道が多いので、当該山域に向かう場合は一冊持っておくのが無難かなと思います。
