山とか酒とか

登山やお酒を始めとした趣味全般を雑多に、また個人的に有用だと思った情報を紹介しています。

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【2020年10月】尾瀬方面の登山についての情報と記録

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2020年10月、尾瀬方面の登山に出掛けてきました。この記事ではその時の情報などを記しますので、実際に登る際の参考にして頂ければ幸いです。

目次

尾瀬の案内

尾瀬ヶ原について

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尾瀬ヶ原は標高1,400mの高地に位置する盆地状の広大な湿原で、国内でも指折りの高層湿原帯として知られています。福島県新潟県群馬県の三つの県の県境に位置していますが、水系としては新潟県側に注ぐ阿賀野川で、その支流の只見川の源流部となります。

湿原上には木道がほぼ全域に渡って整備されており、雪に閉ざされてしまう時期を除き散策を楽しむ事ができます。標高が高いという事もあって高山植物や寒帯・亜寒帯に咲く花が見られ、特に5月~6月水芭蕉10月の草紅葉シーズンには木道で渋滞が発生する程に賑わいます。

また中央分水嶺にある事から山深い所でもあり、尾瀬ヶ原は東に燧ヶ岳、西に至仏山、南にアヤメ平(中原山)、北に景鶴山と四方を2,000m級の山々に囲まれているので、それらの登山の基地でもあったりします。※景鶴山は積雪期のみ

尾瀬沼について

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燧ヶ岳の直下にある尾瀬沼尾瀬ヶ原から南東に位置しています。広大な尾瀬ヶ原と比較すればスケールこそ劣りますが、こちらも湖畔に湿原が点在する風光明媚なエリア。尾瀬の名峰である燧ヶ岳がすぐ至近にある事から、風が凪いでいる日には湖面に映し出される逆さ燧も人気です。

尾瀬ヶ原より標高が200m高く、花の咲き始めは遅く咲き終わりが早いので、同時期でも尾瀬ヶ原とはまた違った植生を楽しめる場所です。

しかし鳩待峠から尾瀬ヶ原を経由しての日帰りでの往復は時間的に難しいので、日帰りの場合は沼山峠もしくは大清水から尾瀬沼単体での周回となります。

燧ヶ岳について

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燧ヶ岳尾瀬ヶ原の東側。尾瀬沼のすぐ北にある山で、尾瀬ヶ原はこの山を始めとした周辺の火山の活動によって河川が堰き止められて生まれました。山の形としては富士山等と同様の独立峰でピークが二つある双耳峰が特徴的。尾瀬エリアを代表するシンボル的な山であり、尾瀬ヶ原からも見下ろすように聳え立っているのがよく見えます。

登山道も日本百名山の一つである事からよく整備されており、尾瀬御池、見晴、尾瀬沼から登れます。登りは4時間強とそれなりに長いですが御池や尾瀬沼からであれば日帰りも可能です。

東北地方以北では最高峰(燧ヶ岳より北に燧ヶ岳より高い山は無い)と知られますが、南東北南東北福島県の南端なのでそうした印象は薄いかもしれません。とは言え付近の山々の中では日光白根山に次いで標高が高い山なので、展望については抜群です。

尾瀬の歩き方

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植生保護の観点から尾瀬ヶ原内はほぼ全域に渡って複線の木道が整備されており、歩く場所は定められています。尾瀬ヶ原を外れたエリアでも一部を除けば明瞭な道が続いており、道迷い等の心配は少ないです。

※歩行の際の注意点

尾瀬近辺は登山道を除けば殆ど木道が敷かれています。晴天時の日中等であれば乾いていて歩きやすいのですが、霜が降りたり雨上がりだったりして濡れてるとめちゃ滑ります。心配であればスパイク的なものを持っていくと良いでしょう。

木道は地表と高低差があるのでコケたらそれなりに惨事になります。骨折なんかして身動き取れなくなったら笑えないので侮らないように。

尾瀬エリアにおける宿泊

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尾瀬ヶ原のみに絞れば日帰りも不可能ではありませんが、そうなると行ける場所も限られますので、気候のいい季節であれば泊りがけで行って、尾瀬沼の散策も盛り込んで数日間どっぷり満喫するのがおすすめです。

その際は各地に点在する山小屋への宿泊が基本となります。一般的な山小屋とは違いお風呂があったりする(石鹸は使用できない)のでそれなりに快適。ただ最近はコロナ関係で休業になっている所も幾つかあるので、もし実際に泊まる際は事前に下調べしましょう。

【ヤマケイ】尾瀬の山小屋

テント場も3箇所と少ないながらも存在し、西から山の鼻、見晴、尾瀬沼とあります。中でも見晴は中でも最も広く予約も不要ですが、山の鼻と尾瀬沼は予約制(2020年現在)で定員数も少なく使い勝手は悪いです。

小屋泊についてもそうですが、予約の際は尾瀬au以外の電波がほぼ通じないので、他キャリアであれば尾瀬に入る前に済ませておく必要があります。

【楽天トラベル】桧枝岐小屋(尾瀬見晴地区)

携帯電話は繋がる?

前項で少し触れましたが、近年になりauが繋がるようになりました……が、シーズン終了の伴い小屋仕舞いしてると基地も閉鎖されるらしく、通じるとされている見晴でも殆ど通じませんでした。 ほか山小屋の営業期間中に限りwi-fiも飛んでいるという話ですが、こちらについては未確認。

携帯電話がご利用いただける尾瀬国立公園の山小屋(au)

登山口への公共交通を使ったアクセス

尾瀬付近はそれなりに公共交通が充実しており、群馬県福島県からのアクセス共にバスの便があります。但し、どのバスも季節運行で冬季の運転はありません。

群馬県

鳩待峠

尾瀬ヶ原から最も至近にあり、最も人気のある登山口です。1時間も歩けば尾瀬ヶ原の山の鼻に出られるので頗るお手軽。コースも起伏も少なく多少階段がある程度なので、初めて尾瀬に行くならばこちらから入るのがおすすめ。ほか至仏山やアヤメ平方面の登山口でもあります。

アクセスは上越線沼田駅もしくは上越新幹線上毛高原駅から片品村尾瀬戸倉まで関越バスを利用、そこから鳩待峠行きの乗合バスに乗り換え。後者のバスはマイカー規制区間を補完する役割のものという事もあり、普通の路線バスとは違い乗車場所近くの窓口にて予めチケットを購入する方式です。

【時刻表】沼田・昭和村・たんばら・老神・猿ヶ京温泉

【時刻表】戸倉~鳩待峠乗合バス

富士見平

鳩待峠が尾瀬の登山口として整備される以前のかつての尾瀬への入口、歴史あるクラシックなコースです。かつては途中の富士見下までバスの便がありましたが近年廃止になってしまいました……よって現在では戸倉からそのまま歩き始める必要があります。下りであれば富士見平から戸倉まで3時間程度とそう遠くもない距離。

【時刻表】沼田・昭和村・たんばら・老神・猿ヶ京温泉

大清水

こちらは尾瀬ヶ原ではなく尾瀬沼に出る事ができます。上越線沼田駅もしくは上越新幹線上毛高原駅を始発とする関越バスの路線バスがそのまま乗り入れるので、鳩待峠に行くより乗り換えは少なく、バスの運賃も安く済みます。しかしその分登山口からの距離は長いです。尾瀬沼の湖畔にあたる三平下まで片道2~3時間程度の距離。

【時刻表】沼田・昭和村・たんばら・老神・猿ヶ京温泉

湯の小屋温泉

尾瀬の入口というか至仏山の登山口です。行き帰りの際に至仏山に登山するつもりであれば選択肢に入る事もあるでしょう。湯の小屋から鳩待峠or尾瀬ヶ原の山の鼻まで丸一日歩けば到達できますが、一日あたりの行程が長くなるので登山慣れした健脚の方向けのコースです。

こちらのバスのみ起点は上越線沼田駅ではなく水上駅となります。

【時刻表】みなかみ温泉・谷川岳ロープウェイ・湯の小屋方面

福島県

尾瀬御池

裏燧林道を経由して尾瀬ヶ原に出る事ができる他、燧ヶ岳の北側の登山口でもあります。裏燧林道は歩きやすいものの片道3時間と長いですが、途中湿原や日本の滝100選に定められている三条の滝なども経由するので見所は多いです。

アクセスは会津鉄道野岩鉄道会津高原尾瀬口駅もしくは会津田島駅から会津バスを利用。ほか予約制の会津バス尾瀬口船着場線で奥只見湖方面から遊覧船経由で入る事も可能。奥只見湖の反対側の基点である奥只見ダムからは上越新幹線浦佐駅に直通する南越後観光バスの路線バスもあり、新幹線に乗り継ぐ事もできる意外と便利なコース。

【時刻表】会津バス

【魚沼市観光協会】“船とバスで行く” 尾瀬⇔魚沼ルート

沼山峠(七入)

御池より更に先に進んだ所にあります。尾瀬沼の湖畔まで歩いて1時間程度と至便な立地で、福島県側のメインの登山口でもあります。ほか檜枝岐川沿いの七入から登る(下る)事も可能。

前述の会津バスの路線バスがそのまま乗り入れる他、マイカー規制区間のみ走る御池からのシャトルバスが30分おきと高頻度で運転されています。

【時刻表】会津バス

小沢平

「こぞうだいら」と読みます。奥只見湖や平ヶ岳の登山口に近い入口ですが、途中にあった渋沢温泉小屋が無くなってしまったので現状殆ど整備されていません。途中の橋なども落ちてしまい年々廃道化が進んでいるコース。沢の渡渉やルートファインディングができる方向けです。

小沢平には会津バス尾瀬口船着場線のバス停がありますが、こちらは予約制なので乗車の際は事前の連絡が必要。

【時刻表】会津バス

会津駒ヶ岳の案内

尾瀬からは少し離れていますが、今回登った山なので同じく紹介。檜枝岐村の市街地のすぐ西側にあります。こちらも燧ヶ岳同様に深田久弥日本百名山に選定されており一年を通して賑わっています。なだらかな山頂の周辺は池塘の点在する高層湿原帯となっており、シーズンであれば様々な高山植物を見て楽しめます。

檜枝岐の市街地近い沢登山口からの最短コースであれば登りで3時間程度と手軽。尾根伝いに御池方面に南下する登山道が伸びており縦走も可能ですが、逆に北上する登山道は途中の中門岳で途切れています。

中門岳までの登山道は開けていて展望が良いのでおすすめです。会津駒ヶ岳自体は木々に阻まれて展望は大した事無いので、天気が良ければ是非とも足を伸ばしましょう。

登山口への公共交通を使ったアクセス

檜枝岐村内に滝沢、キリンテ、御池の3つの登山口がありますが、それぞれ沼山峠行きの路線バスの途中にバス停が設けられています。最短コースでは滝沢登山口から登る際は駒ヶ岳登山口のバス停で下車します。

 【時刻表】会津バス

実際の登山記録

今回は上記のコースで歩きました。

檜枝岐村まで移動(日光杉並木、檜枝岐村散策など)

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登山口のある檜枝岐村内までの移動日です。真っ直ぐ行くのもつまらないと重い途中、日光杉並木を散策したりと寄り道。会津高原尾瀬口駅からバスに乗り継ぎ檜枝岐村に向かうも雲は重く雨もぱらついていました。村内に移動してからは村を一望できるという中土合公園の展望台に足慣らしがてら登ったり、翌日の登山用の水を補給するべく安宮清水で水を汲んだり。諸々済ませたら沢登山口の駐車場にてテント泊。

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会津駒ヶ岳から御池・尾瀬ヶ原(滝口→駒ノ小屋→中門岳往復→大津岐峠→尾瀬御池→見晴)

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実質的な登山初日。未明の内に尾根まで登りきり会津駒ヶ岳へ。中門岳を往復しそのまま御池に下ってテント場のある尾瀬ヶ原見晴まで移動するという若干無理のある行程の一日。中門岳までの区間は展望もよく、それなりに雪が積もっており初冬の尾根歩きを楽しめました。しかし長いのが御池までの尾根歩き。御池に下って一息吐くも更に裏燧林道を経由して見晴まで3時間強。3時から19時まで歩き通すという行程で、テント装備での長丁場は流石に堪えました。

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見晴から燧ヶ岳・尾瀬沼周回(見晴→柴安嵓→俎嵓→尾瀬沼→見晴)

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燧ヶ岳登山の一日。テントに大部分の荷物は置いて来たので、ハードだった前日とは打って変わって楽な行程の一日……とは行かず、前日の疲れが残っているようで思ったよりペースは上がらない。しかし山頂からの360度の展望は圧巻で尾瀬ヶ原越しの至仏山、日光連山、飯豊連峰、果ては富士山と名を挙げればきりがない程で、見えるべき山が全て見えました。展望を堪能した後は尾瀬沼を一周したりしながら適当に見晴のテントに戻る。

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尾瀬ヶ原歩き(見晴→尾瀬ヶ原散策→鳩待峠)

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尾瀬ヶ原を適当に散策して、その後は鳩待峠から帰るだけ。当初は至仏山に登る予定の一日でした。しかし前日に天気を確認した所、山岳地では降雪との予報。一日停滞くらいなら許容範囲内でしたが、数日はぐずついた天気が続くという事で不本意ながらも下山となる。当日になってみると、目的だった至仏山は雲が滞留しているものの、尾瀬ヶ原は薄暗いながらも時々晴れ間が差し込んだりとそれなりに楽しめました……が、やはり不完全燃焼感は拭えない。

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